文章:石原 敬子(All About「よくわかる経済」旧ガイド)
消費者物価指数といえば、物価を見る代表的な指標です。しかし、使い方次第で物価の見方を誤ってしまうことも。2007年の消費者物価指数を紹介するとともに、この指数をくらし中での物価判断に役立てるために注意すべき点をお伝えしましょう。

<INDEX>
消費者物価指数、3年3カ月ぶりの高い伸び(1P目)
消費者物価指数、なぜ重要?(1P目)
魚、野菜、果物は除外(2P目)
くらしの中での物価判断には不向き(3P目)
性能が向上、価格が同じなら実質下落(3P目)
つまり、この点で注意が必要(4P目)

消費者物価指数、3年3カ月ぶりの高い伸び

ガソリン小売価格
2007年初めのガソリンスタンドでの価格表示。1年でガソリンは高騰!
2007年12月、生鮮食品を除く全国消費者物価指数(CPI、05年=100)が前年の12月と比べて0.8%の上昇となりました。3カ月連続してプラスになったことや、消費税率引き上げの影響のあった時期(1997年4月~98年3月)を除いて3年3カ月ぶりの高い伸びということで、消費への悪影響が心配されています。

言わずと知れた、ガソリンや灯油をはじめとするエネルギーの値上げ、食料品の値上げが主な要因です。12月の指数では、ガソリンが前年同月比16.4%上昇、灯油が24.0%上昇と目立っており、これらに電気代やプロパンガス、都市ガス代を合わせたエネルギー全体では、指数を0.64%分押し上げています。

昨年後半から値上げの相次いでいる食品も指数を押し上げています。生鮮食品を除いた食料で、指数を0.15%分を押し上げており、その押し上げ幅は前月(0.07%分)よりも拡大。具体的には、食パンやスパゲティなどの小麦が原材料の品目の値上がりが目立ちます。

同時に発表された2007年の平均は、「生鮮食品を除く総合指数」で100.1(05年=100)となり、前年より若干の上昇ですがほぼ同じ水準となりました。 また、「食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合指数」も公表されていますが、この2007年平均は、なんと99.3。いかに食品とエネルギーの価格が値上がりしているかが分かります。

消費者物価指数、なぜ重要?

消費者物価指数は、単にモノの値段が上がった、下がったを知る術として活用されているだけではありません。くらしの中で、欠かせない指標となっているのです。

国民年金や厚生年金などの毎年度の受給額は、物価の変動に応じて決められます。その際の物価変動を示すものさしとして、消費者物価指数が使われています。また、日本銀行が金利の上下などの金融政策を行なう際の判断の材料として、消費者物価指数は重要な資料となっています。さらには、企業が給料を決める際や、賃貸住宅の家賃を決める際、公共料金を改定する際などにも、参考にされています。そのために、消費者物価指数の発表は、注目度の高いものとなっているのです。

それだけに重要な消費者物価ですが、品目ごとに見てみると、「若干の上昇」などとは言っていられないものも。次のページでは、2007年に大きく上昇したり下落した商品やサービスを見てみましょう。