文章:石原 敬子(All About「よくわかる経済」旧ガイド)
2006年は、「牛角」や「土間土間」などの飲食店を展開するレックス・ホールディングスや東芝セラミックス、すかいらーくなどのMBOが話題となりました。2007年もMBOの件数は増える見込みです。MBOとはどんなしくみで、なぜ行われるのでしょう。

<INDEX>
MBOってなに?(1P目)
上場をやめるメリットはあるの?(1P目)
経営陣が企業を買い取る大金を持っているの?(2P目)
経営てこ入れに資金を出す理由はどこに?(2P目)
投資銘柄がMBOを発表したらどうする?(2P目)

MBOってなに?

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株主に口出しされぬように経営陣が株主になってしまおう・・・これがMBO
MBOは、Management Buy-Outの頭文字を取ったものです。その企業の経営陣が、その企業の経営権を取得することを目的として株式を買取ることをいいます。企業の買収の手段の一つで、株主からその企業の株式を買い取ることで、企業全体や事業部門を独立させることを目的とします。もともとオーナーでない経営者が、オーナーや親会社から株式を買い取るケースが多いようです。
 
日本では事業再編の一環としてMBOが普及しましたが、リストラも一巡した昨今の例では、MBOの後に上場廃止に持ち込んで、TOBの防止を意図したケースも見られます。非上場企業となることで、外部の者が株主になることを防げるということです。

上場をやめるメリットはあるの?

ここで、上場の意味を原点に返って考えてみましょう。上場のメリットは、広く大勢の投資家から資金を募ることができることです。知名度アップは、本来は二の次です。

一方、デメリットは、事業資金を出している多くの株主の顔色を伺った経営をしなければならないこと、それだけの縛りがあると思い切った経営改革がしにくいことが挙げられます。経営のテコ入れをしたい時には、株主の反対にあってしまわぬよう、経営陣自らが株主になることで事業再編などを進めやすくします。資金力が豊富であれば、敢えて上場を継続して広く一般の投資家から資金調達をする必要はないわけで、それよりも自由度の高い経営を優先的にしたいと考えれば、MBOを選択するわけです。

だからといって、サラリーマンである経営陣たちが、企業を買い取るほどの資金を持っているのでしょうか?MBOの資金繰りについては、次のページへ!