農地の強制収用で農業生産性が低下

お店の支払い風景
ジンバブエのお店での支払いの光景。大量のお札を受け取らなくてはならない。画像提供:Zinbabwe.NET
ムガベ政権の間違ったと評される経済政策は多くありますが、その1つが2000~01年に行われた。農地の強制収用です。それ以前のジンバブエ農業は、「白人の地主と黒人の農業労働者」という構図が存在していました。これは、かつての日本の「地主と小作人」の関係に似ていますね。

ムガベ政権は黒人を優遇するために、黒人たちが白人の地主から農地を「奪う」ことを合法化してしまいました。この時の様子は、ガイド自身がテレビのCNNニュースで見ていたのを覚えています。黒人の集団がクワなどを持って、白人の家に押しかけ、白人は「帰れ、帰れ!」と叫んでいました。

このようにして、黒人が力ずくで白人から農地を奪うことを黙認したため、白人の地主たちは国外に逃げてしまった者も多くいます。黒人は土地だけ取り返したものの、農業のノウハウについてはあまり知りません。そのために、それ以来ジンバブエの農業生産性は大きく低下し、食料が不足するようになったのです。

株式の強制譲渡で外資系企業が逃避

昨年9月に議会を通過した「外資系企業の株式強制譲渡法案」も、経済の混乱・インフレの進行に拍車をかけました。これはジンバブエに進出している外国企業の株式のうち過半数を、ジンバブエの黒人に強制的に譲渡しなくてはならないという内容の法案でした。

当然ながら、そんなことをされてはまともなビジネスができないので、外資系企業は一斉にジンバブエから撤退しました。これで外国企業の存在がなくなり、ジンバブエの物資不足はさらに深刻化します。