3位―サブプライム問題表面化、世界的株安
アメリカの低所得者向け住宅ローンであるサブプライムローンの借り手が、今後どんどん返済不能になってローンが焦げ付く可能性があるという問題が表面化してきました。この問題のために、8月には世界的な株安になり、その後も影響は消えずに世界経済に暗雲を投げかけています。これに対してアメリカは、金利引き下げや数々のサブプライム対策法で事態を収拾しようと努めています。しかしながらアメリカの多くの代表的な金融機関がサブプライムのために巨額の損失を計上するなど、混乱はまだまだ収まっていません。
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2位―小麦など穀物価格が暴騰
今年に入って、小麦、大豆、とうもろこしなど一連の穀物価格が大きく上がりました。その背景にあるのは、バイオエタノールの生産拡大による穀物需要の増加などです。そして大豆については、昨年のオーストラリアにおける不作が響いています。穀物価格暴騰を受けて、国内ではカップヌードルやチョコレートを始め、あらゆる食品が値上げされました。さて気になる今後の動向ですが、今年のオーストラリアにおける小麦の収穫見通しは、昨年よりは多少良いものの、それほど良くはありません。しかしながら、アメリカでは小麦がかなり豊作になる見通しが立っています。その意味では、小麦価格の高騰は多少は緩和されるかもしれません。
その一方で、オーストラリアでは家畜数が減らされています。というのも、飼料価格が高騰しているために、畜産農家が家畜の整理に追い込まれているからです。ということは、今後オーストラリア産牛肉が日本に輸入されにくくなっていく可能性があります。
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1位―原油価格大高騰
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この背景には世界的な需要増と供給の頭打ちがあるので、原油価格は簡単には下がっていくとは思われません。また日本にとって気になるのは、為替レートの動向です。日本は原油を海外から輸入しているので、国内のガソリン価格などは為替レートに大きく影響されます。
円高になれば国内の石油価格は下がりますし、円安になれば上がります。2007年後半はサブプライム問題のために多少円高になっているとは言え、2008年もそれが持続するかどうかは未知数です。国内の石油価格が下がるようになるためには、円高を期待するのがいいでしょう。
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