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仏大統領選の候補者、誰が親日家?(3ページ目)

次期フランス大統領選の投票日が、来月の4月22日に迫っています。今回は12人の候補者が立候補していますが、その中でもトップを走っていると言われている3人の素顔に迫ってみます。親日的な人物はいるでしょうか?

執筆者:鳥羽 賢

大躍進のバイル議長の実力は?

フランスの地図
画像はフランスとスペインの国境付近。ボルデアは人口1000人足らずの小さな町だ。
昨年はサルコジ内相とロワイヤル元環境相の一騎打ちと言われていたフランス大統領選ですが、今年になって急速に支持を伸ばしているのが、中道派政党であるフランス民主連合のバイル議長です。ちなみに、ここでいう「議長」とは同党の党首に相当する役職です。

バイル議長が支持を伸ばしてきた背景には、サルコジ・ロワイヤル両氏の、相手を陥れようとするスキャンダルが発覚したためです。この人物の経歴は、以下のようになっています。

フルネーム:フランソワ・ルネ・ジャン・ルシアン・バイル
生年月日:1951年5月25日(55歳)
出身地:フランス南西部のボルデア
両親:両親は農家
少年時代:目立ったエピソードはないが、20歳で結婚。現在までに6人の子供をもうけ、12人の孫がいる。

学歴:ボルドー第3大学で文学の学位を取得

職歴:
1986年 国会議員に当選
1993年 バラデュール、ジュッペ内閣で教育相(1997年迄)
1998年 フランス民主連合議長(現在まで同職)
1999年 欧州議会議員(2002年迄)

これまでの政策:2008年の北京オリンピックを、フランスはボイコットするべきという発言をしている。しかしこの発言は、国内外から批判を浴びる。理由は、中国がスーダンの人道的危機解決のための制裁措置に反対していること。またEUに関して、トルコのEU加入に強く反対している。

日本への姿勢:バイル議長に関しては、比較的最近になって表舞台に出てきたこともあり、日本への姿勢を表明するような目立った発言は見られていない。

残り9人の候補者たち

以上の3人がトップを走っていると言われている今回の大統領選ですが、残り9人も個性的な候補者が揃っています。候補者は以下に年齢の低い順に紹介しています。

オリビエ・ブサンスノ:男性、32歳、革命共産主義者リーグ(LCR)代表(極左)
フレデリク・ニウ:男性、40歳、狩・釣り・自然・伝統(CPNT)党首
ドミニク・ヴォワネ:女性、47歳、緑の党
ジョセ・ボベ:男性、53歳、農民活動家
ジェラル・シラルディ:男性、57歳、フランス労働者党(極左)
マリ・ジョルジュ・ビュフェ:女性、57歳、フランス共産党(PCF)
フィリップ・デゥ・ヴィリエ:男性、58歳、フランスのための運動(MPF)代表(極右)
アルレット・ラギイエ:女性、66歳、労働者の闘い(LO)代表(極左)
ジャン・マリ・ルペン:男性、77歳、国民戦線(FN)党首(極右)

投票日は4月22日ですが、過半数の票を得た候補者が出なかった場合には、上位2名による決戦投票が5月6日に行われます。果たして誰が次期フランス大統領となるのか、世界が注目するところでしょう。

【関連リンク】
「フランス政治の基礎知識2007」(All About よくわかる政治)
「極右台頭で揺れるフランス・ヨーロッパ政治の今とは?」(All About よくわかる政治)
「2007年パリの主なイベント」(All About パリの時事・トレンド)
「新しい雇用策CPEに学生達が立ち上がる!」(All About パリで暮らす)
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