話し方・伝え方/話し方・話題作りの基本

夏期講座「伝え方の極意~5つのポイント」(2ページ目)

4年に一度のオリンピックでも熱い戦いが繰り広げられて暑い夏になっています。秋になる前に、あなたの話し方・伝え方を見直してみませんか? そこで今回は夏の集中講座「伝え方の極意」をご紹介します。

執筆者:立川 亜美


伝え方の極意
聞き手の表情をよく観察すると,理解してもらっているかがわかります。
3. 聞き手にわかる言葉で

自分が話したいことは、基本的に聞き手にとっては、よく知らないこと。そのことを、しっかりと意識しましょう。
たとえば、とてもサッカーが好きで、よく見る試合のことを知っていて当たり前だと話しても、何を言っているのかさっぱりわからない、という人もいるんです。

「え、そんなこともわからないの!」と思わずに、知らない人にもわかる言葉で伝える必要があります。どんなに自分で日常に使っている言葉や内容、固有名詞も「えっ、それはどういうこと?」と思う人がいます。聞き手が理解できるように言葉を選び、喩えを使ったりして、わかりやすくしてあげましょう。

4. 話の構成を考える

話のポイントは、全体の中で一番時間をかけて話します。聞き手は長く時間をかけている部分を、伝えたいこととして聞き取っていきます。

全体を100とすると、割合は……
10% ⇒ イントロダクション (季節ネタ、ニュースネタなど)
20% ⇒ 話の導入 (全体を捉え、事実関係や布石になる話など)
60% ⇒ エピソードと感想 (伝えたいポイントにまつわるエピソードと感想)
10% ⇒ まとめ

というように、伝えたいポイントに関連していることを、じっくりと話します。 前置きが長くなってしまい、伝えたいことがわからなくなってしまう、ということにならないように、あらかじめ自分で話すことを考えておくのがいいですね。

5. 伝えたい! という気持ち

そして、一番大切なのが「聞き手にわかってもらいたい!」という気持ちです。な~んだ、と思うかもしれませんが、この気持ちがあるのとないのでは雲泥の差です。気持ちがあると……どういう言い方がわかりやすいか、どのように話を組み立てたらいいか、と色々と伝え方を工夫しようと努力します。これが、伝える力をアップしていくための秘訣です。

聞き手が変わったりすれば、話のエピソードを変えていかなければなりません。友人と取引先に話すときは、違う言葉を使って話さなければならないでしょう。わかって欲しいと思う気持ちがあれば、アイデアも浮かびますよね。

そして最後に……。
話す前に、誰に何のために話すのか、という目的を考えてから内容を決めましょう。話をひとつに絞るにしても、どの話にするかは、その場面によって変わりますよね。はじめに意識する大切なポイントです。

伝えることは「相手の腑に落ちる」ことだとすると、本当に相手に理解してもらうのはなかなか大変です。でも、いつか努力は報われます! そう、オリンピックのアスリートのように……。ぜひ、チャレンジしてください!


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