泣き顔を笑顔にする、上手な言葉のかけ方
泣き顔を笑顔にする会話術
うれし涙なら、とにかく讃えて
どんなときに涙がでるのでしょう。うれしくて、悔しくて、そして悲しくて……「泣く」。泣いてしまうときは、抑えきれない想いがこみ上げてきて、思わず涙が出ます。「まったく泣きたくなるよ~」といっているうちはいいのですが、実際に泣いている人がいたら、どうしていいのか戸惑ってしまいます。
ビジネスの場面で、うれし涙が出るとしたら……。本当に頑張った仕事をやりとげ、得意先、上司や先輩をはじめ仲間に褒められたりしたときでしょう。今までの苦労を思い出し感極まって……、舞台は違いますがオリンピックでメダルを取った選手と、同じ気持ちですね。こんなときは、とにかく「頑張った」ことをねぎらい、讃えてあげましょう。
うれし涙は、周りの人たちも幸せな気持ちにさせてくれます。しかしネガティブな涙はどのように接していいのかわからずに、周りの人たちが混乱してしまいます。そんなときはどう対処するのがいいでしょうか?
あまり追求せず、とにかく隣にいる
たとえば、仕事で大きな失敗をしてしまい、上司にきつく注意をされた。そんな時、自分の不甲斐なさを感じて涙が出ることもあるでしょう。その時、あなたは相手にどんな言葉をかけてますか?原因・理由を追究することだけを考えずに、気持ちに寄り添ってあげることが大切です。
慰めてあげたい気持ちから「大丈夫?」「 大丈夫?」と聞き続けたり、「何かあったの?」「泣いているだけではわからないから教えて」と質問攻めにしたりすると、相手はどんどん殻に閉じこもってしまいます。
心配する気持ち、何とかしなければという思いはわかりますが、ぐっとこらえ寄り添ってあげてください。ただ、隣にいてあげるだけでも充分です。あとで理由を聞くと「そんなことで?」と感じることでも、本人にとっては深い思いがあるのです。少し落ち着くまで、そばにいてあげてください。
味方だからね、という気持ちを込めて
言葉でなくても、一緒にお茶を飲むだけでもいいですね。相手がリラックスできるように心がけてあげてください。
たとえば、「仕事が大失敗をして、上司にきつく注意をされた」 このときにはどんな気持ちで泣いているのでしょう?
・出来なかった自分に対して歯がゆい悲しい気持ち
・上司に迷惑をかけてしまった申し訳ない気持ち
・失敗して上司にしかられたことを知られる恥ずかしい気持ち など……。
色々な気持ちが交錯しているので、泣いている理由はうまく説明がつきません。でも深く感じているのは、「孤独感」だったり「絶望感」だったりします。
そこで気持ちを察しながら、前向きになる勇気が出る言葉を言ってあげましょう。
「でも、頑張っていたよね。失敗してもそれだけやれるのは素晴らしいよ」
「失敗することは誰でもあるよ。繰り返さないようにすればいいだけだよ」
「見込みがあるから、厳しく言ってくれるんだよ。期待されているんだね」
本人は「誰もわかってもらえない」という気持ちを抱えていたりします。「私はあなたの味方です」という思いを込めて、声を掛けてあげてください。徐々に明るい気持ちになってくるはずです。
再会したときには蒸し返さない
泣き顔を見られたあと、顔を合わせたときは、何か照れくさくなるもの。すれ違ったりしたら、こちらから明るく声を掛けてあげましょう。「この前、大変だったね」などど、蒸し返さないほうがいいですね。もし相手が「この前は……」と話してきたら、先日と同じような励ましの言葉を掛けてあげてください。「涙」は色々な気持ちを浄化させます。きっと、その後の未来は明るいはず。あなたの温かい心で笑顔にしてあげてくださいね。
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