年末年始、帰省時の電車や飛行機の中で読む、ガイドお薦めの本を紹介します。ガイドは「キャリア」をテーマにした本を大量に読んでいます。その中で感銘を受けたり、人に紹介したいと思う本はごくわずか。厳選の「5冊」を是非、年末年始の読書の参考にしてください。
・1番意外だった 『スローキャリア』 高橋俊介著
・1番気づきがあった 『「アイ・カンパニー」の時代』 小笹芳央・小畑重和共著
・1番実践的だった 『一冊の手帳で夢は必ずかなう』 熊谷正寿著
・1番面白かった 『「ピカソ」のキャリア「ゆでガエル」のキャリア』 村山昇著
・1番スルドかった 『会社の中で自分をブランド化する戦略』 斎藤広達著
『スローキャリア』高橋俊介著
『スローキャリア』今年1番意外だった本 |
著者の高橋俊介氏は、旧・国鉄→戦略コンサルタント→コンサルティング会社社長→大学教授というキャリアを歩んでいる。エリート街道まっしぐら、というイメージが強く「スローキャリア」とは、正直、意外な印象を受けた。
キャリアを語ろうとすると、大企業の社長や成功した起業家が、成功事例として取り上げられることが多い。しかしすべての人にとって、それを目指すのがベストとは限らない。
この本で著者は、ライフスタイルに合った「自分らしい」「幸せになれる」キャリアを選択すべきと主張する。価値観が多様化した現代、「カネ」や「地位」だけがキャリアのゴールではない。感謝・社交・共感などの「感性」を重視する働き方もあるのだ。
メディアが報じるキャリアの「あるべき姿」は、数あるキャリアパターンの1つのに過ぎない。それがこの本を通じてよく分かる。私もメディア側に立つ人間として、大いに警鐘を鳴らされた一冊だった。
『「アイ・カンパニー」の時代』小笹芳央・小畑重和共著
『「アイ・カンパニー」の時代』今年1番気づきがあった本 |
近年、中途採用が活性化するなど、「個人」が会社を選べる時代になってきた。逆にいえば、会社も個人を選択する時代だ。それに対応するには、自立した「個」であるべきなのだ。
そこで有効なのが、この本が提案すえる「自分=会社」と捉える自立的なキャリア発想法である。
所属する会社は“自分株式会社”にとっての「顧客」であり、上司は顧客の「担当者」だと言える。そう考えると、会社や上司との付き合い方も、変わってくるのではないだろうか?
「自分=会社」と考えるもう1つのメリットは、今まで盛んに研究された企業経営のコンセプトを応用できることだ。
自分を売り込みたいときには、「マーケティング」の発想が使えるし、キャリアプランを策定するのに「経営戦略」の考え方が応用できる。
自分を捉え直すヒントとなる一冊だ。
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・年収500万UPする"ビジネス筋力”[All About 『キャリアプランニング』]
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