キャリアプラン/キャリアプラン事例

「29歳で衆議院議員」インタビュー(3ページ目)

政治家として歴史に残る仕事をしたい―――。元・外資系企業社員、村越祐民氏(30)は、衆議院議員に29歳で当選。きっかけは立候補者の「公募」だった。

執筆者:角田 正隆

ブレーンと主婦パワー

―――そうやって続々と仲間が集ったのですね。
村越議員の選挙用カンバン
村越議員の選挙用カンバン 村越ひろたみHPより

村越:と、期待していましたが、それほど集りませんでした(笑)。選挙区は、生まれ育った地元ですが、私立の学校に通っていたので、近所に幼なじみが多数いたわけではなかったのです。

それよりも、少数でも強烈なパワーを持った仲間が、フル稼働したことの方が心強かったですね。これまでの人生、仲間を人一倍、大切にしてきたつもりです。

また、政策に共感してくれた自分より年配の主婦が、かなり手伝ってくれました。選挙戦ではこの“主婦パワー”が真価を発揮します。主婦は、新聞を読み、ワイドショーなどを見て、世情・政治に詳しいから、政策を見抜く目を持っています。家庭の財布を握っているのも主婦(笑)。納税者意識も極めて高いんです。

才能あるブレーンと市民パワーが融合した、いい選挙戦だったと思います。

メンターの存在

―――そして、衆議院議員選挙にチャレンジします。
村越:「師」と出会い、彼が背中を押してくれなければ、衆議院に挑戦しようと思いませんでした。彼は弁護士で、僕の後援会長でもあり、僕を見出し育ててくれた人物です。

【メンター(Mentor)】とは、良き助言者、指導者、顧問という意味。先輩社員や上司を指導者として、業務上の問題点のみならず、職業人としてのマナーなどについても学ぶ。

―――キャリア用語に「メンター」という言葉があります。彼は村越議員にとってのメンターなのでしょう。どうして「師」と出会ったのですか?
議員会館の一室の村越議員
議員会館にある村越議員の事務所

村越:ある地方議員に、師の弁護士事務所に連れて行かれたのが、彼との最初の出会いです。僕が「大学院で憲法を研究している」と言うと、「憲法を学んでいる奴は、よほど高い志があるか、何も考えていないかのどちらかだ」と喝破したのが印象的でした。それまで出会った弁護士は、10人中9人が「憲法など何の役にも立たない」と切り捨てていましたね。

>>>激戦だった衆議院選の「勝因」は?>>>
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