古さを感じさせないデザイン

アメリカの住宅の写真や映像を見ていると、外観デザインや外装に使われている素材が住宅地ごとに統一されていて、街並みが美しく整っています。このことは、ヨーロッパの住宅にもいえることで、そこに暮らす人々は、街並みの雰囲気を壊すことがないように住まいをメンテナンスし、木を育てたり、芝生の手入れをしています。


それに対して、日本の住宅は、家ごとに外観デザインも全く違いますし、外装に使われている素材も建築時期によって変化しています。さらに、外壁材やサッシの色などは、そのときどきの流行があります。これでは、最新のデザインや素材を使っていない家は古いと感じてもしかたがないかもしれません。


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築30年というDさんの家。古さを感じさせません。同程度の築年数の日本の家と比べると、どうでしょうか?
欧米の住宅が築30年、築50年経っても古く感じられないのは、恐らく、外観デザインと外装の素材が長い間変わらないからではないでしょうか。最近建てられた家も、ずっと前に建築された家も、同様の素材を用いて、同じような外観デザインで建築されていれば、その住宅を古いとは感じないでしょう。そう、定番のデザインがいつまでたっても愛されるのと同じことですね。そして、きちんと手入れをしていけば、古さは風合いや魅力となるに違いありません。


最新よりロングセラー

このように考えてくると、住宅にあまりにも斬新なデザインを求めたり、新しい素材に飛びついたりするのは考えものですね。常に新しいものを取り入れるより、外観や構造にかかわる外装の素材などは、ロングセラーであることのほうが重要ではないでしょうか。長い期間採用されているものは、耐久性の面でも安心できますし、見た目にも古さを感じさせないはずです。


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アメリカでは住まいを飾ることも生活を楽しむことのひとつ。廊下に家族の写真をセンスよくディスプレイ
もともと寿命の長い構造であること、建築後適切なメンテナンスをすることが前提ですが、そのうえで、今と変わらないデザイン、素材であれば、築年数が古くても、大幅に住宅価格が下がってしまうことはないと思うのです。今回、お話を伺ったDさんによれば「アメリカにも手入れをしないので、ひどい状態の家はある」そうで、やはり、建てた後のメンテナンスと住宅の価値は大きく影響するようです。


家を消耗品だととらえるのではなく、わが家を愛し、長く暮らすことを考えたいものですね。


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