坪単価の算出で大丈夫?
一般的に建物の概算見積りには基準のプランがあって、内外装材の仕上げがある程度決められた上で総額いくらと算出されます。しかしそれだけでは建物のイメージはできませんし、これだけ情報を集められる社会である今、やはりこだわりの材料や設備機器を入れたくなります。一方、基準プランのない場合は、その会社のデータに基づいて算出したり、「坪単価法」で算出します。しかし、延床面積に対して坪単価いくらという計算だけでは細かいところまで対応はしきれません。それでは本体工事の内訳をざっくり把握するにはどうしたらよいのでしょうか?
一般的な本体工事費の割合を把握する 1
住宅建築コストの中心である本体工事費は、大きく躯体工事費、仕上げ工事費、設備工事費の3つに分けられます。そのうち大きな割合を占めるのが躯体工事費で約40%です。中でも木工事の費用は全体の30~35%を占めます。(※表1)一般的な木造住宅なら、この割合に大きな変化はありません。建物の凹凸が激しくデザイン性が高いと木工事を含めた躯体工事費が高くなるので注意が必要です。躯体工事がオーバーしたからといって、仕上げ材などで少し安いものを選んだとしてもあまり費用は下がらないのです。
表1 一般的な本体工事費の割合(木造2階建ての場合)