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部屋が雑然と見える原因は3つの「ぱなし」(2ページ目)

あふれるものをうまく収納して、スッキリと暮らしたい。これは永遠のテーマです。でも、収納は量を確保すればいいというわけではありません。今回は、雑然としてしまう原因と解決策を探りましょう。

大塚 有美

執筆者:大塚 有美

長く暮らせる家づくりガイド

「おきっぱなし」は「サッと隠す」で解消する

「おきっぱなし」になっているのは、どんなもので、どんな状態でしょうか。例えば、箱で買ってきた飲料水やビール、リサイクルするまでの空き缶や新聞などです。こういったものは、形も色もさまざまなので、量がまとまると、全体として煩雑に見えてしまいます。これを解決する一番の方法は隠すこと。収納スペースを確保したら、扉などで隠せるようにしておけばいいのです。

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キッチンを整然としたイメージに見せるコツは中のもの隠すこと。食器棚なども、ガラスの入っていない扉で中を見せないようにするといいでしょう

わが家では、特に「おきっぱなし」になりやすのはキッチンです。みなさんのお宅でもそうではないでしょうか。食器や調理用具も買い置きの食品も、扉の中にサッと隠せれば、中が見えないので、室内はスッキリと見えることでしょう。しかも、扉の中にサッと隠すということは、「おきっぱなし」も解消できるということです。最近人気のあるオープンなキッチンを採用している家庭の場合は、特に、来客の目に入る部分だけでも収納しているものが見えないように、扉をつけるといいですね。

「かけっぱなし」は動線上の「スッと取り出せる」収納で解決

明日も着るからと椅子にかけっぱなしになっている上着。すぐに使うからとフックにかけっぱなしになっているバック類。これらの「かけっぱなし」を解消するには、無理のない動線上に収納を設けることです。外出から帰って、玄関で靴を脱いでリビング・ダイニングへ行く、この間に上着を掛けたり、手に持っていたバッグをしまえる場所をつくるのがいいでしょう。

このときの収納の目安は幅70~90?。上着やコートを掛けられるハンガーパイプと、バックやカバンなどを収納できる棚があるといいですね。家族の分だけでなく、来客用のコートなども掛けられるようにゆとりをとっておくのがおすすめです。いつもの動線上に収納があれば、わざわざしまったり取りに行く必要ながないので、片付けが苦手な人でもラクに「すっきりとした」状態を維持できそうですね。

さて、ここまで、「だしっぱなし」「おきっぱなし」「かけっぱなし」と3つの「ぱなし」を解消することが上手な収納の作り方だということを説明してきました。昔から収納は、量と質がカギだといわれています。調査データを分析したことで、収納は納戸や押し入れをとればいいというわけではなく、部屋の用途や動線を考慮した場所に設けたり、奥行きや扉などがカギを握ることもはっきりとしました。いつも「スッキリ」を実現するためには、収納の作り方が重要なのですね。

また、長く暮らせる家ならば、収納も家族構成や生活スタイルの変化に対応できるものにしたいところです。そのためには、棚を可動式にしたり、必要に応じてスペースの中を自由に使えるように、収納スペース内をあまり作り込まないほうがいいようです。

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