長期優良住宅/長く暮らせる家

住宅を長持ちさせるポイント メンテ編(2ページ目)

住まいを長持ちさせるポイントの3回めは、基礎・構造編、間取り編に続き、家を建てた後のメンテナンスについて考えます。住まいを長持ちさせるにはどう考え、何をしたらいいいのでしょうか。

大塚 有美

執筆者:大塚 有美

長く暮らせる家づくりガイド

こまめな掃除が早期発見の第一歩

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家が完成しても愛情をもって、こまめに掃除をしましょう

家が完成したら、さっそくこまめに手入れをしましょう。常に、住まいに関心をもち、手入れをしておけば、補修カ所がみつかっても早めに対応できるので、費用や工期の負担が小さくてすみます。

室内についての日ごろの手入れの基本は掃除です。

日ごろの掃除はもちろんのこと、納戸や押し入れなど湿気のこもりやすい空間や、客間など、ふだんは使わない部屋も、掃除の際は建具を開け放して空気を入れ替えましょう。そして、時には、いつもと違ったところがないか、点検するような気持ちで眺めましょう。そうすることが雨漏りなど、重大な問題も、早めの発見につながります。以前、取材で伺ったお宅は、新築したばかりだというのに、客間の畳にうっすらとカビが生えていました。客間には、新築してからほとんど出入りしていなかったようです。

外まわりは目視で点検

住宅の外まわりは、点検が基本になります。

家の外まわりは、床下換気口を中心に、風通しをチェックします。外壁のすぐ近くに物をおきっぱなしにしていたり、庭木が伸び過ぎて風通しが悪いのは、建物にとってあまりよい状態ではありません。また、床下換気口の周囲は風通しを確保したい場所です。植木鉢がすぐ近くに置かれていたり、クモの巣でふさがれていたら、取り除いておきましょう。

雨といも点検しましょう。雨といは、落ち葉やゴミなどがたまっていないか、欠けたり、金具が外れているところはないか、確認します。もし、詰まっているところがあったら、掃除をしておきます。

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外壁のひび割れを放置すると、雨水が浸入して構造をいためることも

外壁のひび割れがないかどうかも、チェックしたい項目です。モルタルなどの場合は、大きなひび割れから雨水が入り込むこともあるので、念入りに。

また、外階段やバルコニーの手すりなど、鉄部のサビの有無もざっと見ておきましょう。

ただし、雨といや外壁のひび割れなど、外まわりの点検する際は、目視が可能な場所だけにとどめておきます。素人がはしごを使ったり、屋根にのぼったりするのは危険なのでやめましょう。

問題カ所を発見したらメモしておく

これらの点検をして、例えば、ひび割れを発見したら、どの程度の大きさなのか、深さはどのくらいあるのかなどをメモしておきます。そのほか、補修が必要だと考えられる部分が見つかった場合も、メモしておきましょう。そして、住宅メーカーの点検の際に伝え、補修など具体的な対応策を考えるための参考にします。

新築したときが最上の状態で、築年数を経るにつれ、だんだんと家の状態が悪化していくのではあまりに悲しいですね。構造や間取りに気を配って、長持ちする家を建てたら、できるだけよい状態を維持するためにもわが家に愛着をもって、日ごろの点検やメンテナンスを心がけましょう。

【参考記事】
住宅にも「車検制度」があったほうがいい?

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