中古住宅・中古一戸建て/中古住宅の購入術

中古住宅購入者はこんな不安を感じている

人気が高まっている中古住宅。価格の安さは魅力ですが、性能面の不安はないのでしょうか。どのように不安を解消しているのか、購入者の声をまとめた調査を見ていきましょう。

大塚 有美

執筆者:大塚 有美

長く暮らせる家づくりガイド

中古住宅の人気が少しずつ高まっているようです。新築に比べて手ごろな価格はもちろんのこと、立地条件や品質のよいものが選ばれています。ただ、中古住宅ならではの不安を持っている人も多いようです。今回は、住宅購入者の声をまとめた調査結果から、賢い中古住宅の購入方法について探っていきましょう。

年々増える中古住宅購入者

社団法人不動産流通経営協会が1都3県の住宅購入者に毎年実施している「不動産流通業に関する消費者動向調査」という調査があります。2009年度の調査によると、ここ数年、中古住宅(正しくは既存住宅)を選ぶ人が増えています。

//imgcp.aacdn.jp/img-a/800/auto/aa/gm/article/2/8/9/7/5/0196004142.jpg
不動産流通経営協会「不動産流通業に関する消費者動向調査 第14回(2009年度)」より抜粋
この調査は、2008年4月1日~2009年3月末までに一戸建てまたはマンションの引き渡しを受けた世帯を対象にしたもので、新築と既存住宅を両方を含みます。

アンケートの回答数が毎年増えているので実数だけでは比較できませんが、既存住宅の購入者の割合は、2007年度57.7%、2008年度62.7%、2009年度65.2%と、年々増加傾向にあります。

ちなみに、2009年度の既存住宅購入者の合計は732世帯。このうち、既存戸建てを買った世帯は239です。

良質物件なら既存住宅でもいい?

既存住宅を買った人はなぜ既存住宅を選んだのでしょうか。調査によれば、既存住宅の購入を決めた理由の順位は下記のようになっています。

第1位 希望のエリアの物件だったから
第2位 手ごろな価格だったから
第3位 良質な物件だったから

一方、新築住宅を購入した人のうち「新築住宅のみを探した人」は57.0%。ということは、残りの43%の人たちは品質のよい、条件の合う住宅がみつかれば既存住宅でもかまわないと考えていたわけですが、検討した結果、新築住宅を買ったことになります。実際に「主に新築住宅を探した」23.8%に続き、「新築・既存にはこだわらなかった」層が16.4%を占めています。

では、当初は既存住宅も選択肢の中に入っていたけれど、最終的に新築住宅を買った人たちは、既存住宅のどんなところに不満・不安があったのでしょうか。次のページで紹介していきましょう。

  • 1
  • 2
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます