年々増える中古住宅購入者
社団法人不動産流通経営協会が1都3県の住宅購入者に毎年実施している「不動産流通業に関する消費者動向調査」という調査があります。2009年度の調査によると、ここ数年、中古住宅(正しくは既存住宅)を選ぶ人が増えています。不動産流通経営協会「不動産流通業に関する消費者動向調査 第14回(2009年度)」より抜粋 |
アンケートの回答数が毎年増えているので実数だけでは比較できませんが、既存住宅の購入者の割合は、2007年度57.7%、2008年度62.7%、2009年度65.2%と、年々増加傾向にあります。
ちなみに、2009年度の既存住宅購入者の合計は732世帯。このうち、既存戸建てを買った世帯は239です。
良質物件なら既存住宅でもいい?
既存住宅を買った人はなぜ既存住宅を選んだのでしょうか。調査によれば、既存住宅の購入を決めた理由の順位は下記のようになっています。第1位 希望のエリアの物件だったから
第2位 手ごろな価格だったから
第3位 良質な物件だったから
一方、新築住宅を購入した人のうち「新築住宅のみを探した人」は57.0%。ということは、残りの43%の人たちは品質のよい、条件の合う住宅がみつかれば既存住宅でもかまわないと考えていたわけですが、検討した結果、新築住宅を買ったことになります。実際に「主に新築住宅を探した」23.8%に続き、「新築・既存にはこだわらなかった」層が16.4%を占めています。
では、当初は既存住宅も選択肢の中に入っていたけれど、最終的に新築住宅を買った人たちは、既存住宅のどんなところに不満・不安があったのでしょうか。次のページで紹介していきましょう。