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絵画の照明1 絵は照明次第で面白く見える

美術館や街中で見かけた絵画の照明をご紹介します。美術館では絵画を損傷させないことが重要ですが、一般の装飾用絵画では思い切ってドラマチックに照明してみるのもいいと思います。

中島 龍興

執筆者:中島 龍興

照明ガイド

美術館で見る絵画の照明


写真1.角型スポットライト器具で絵画を含む壁面全般を柔らかく照明しています。
美術館の照明は照明設計者にとって力量が試される空間と言えます。と言うのは単に絵画を明るく照らして良く見せるだけではなく、光源から放射される紫外線や照明熱などで絵が変色したり退色することを防がなければならない使命があるからです。

絵画にもよりますが、例えば価値のある油絵や水彩画、リトグラフなどでは美術館用の退色防止形蛍光ランプを使用したり、紫外線や赤外線カットフィルター付きのスポットライトや時に光ファイバー器具で照明しています。
写真2 「最後の晩餐」は絵の損傷を防ぐ照明が実践されています。


退色防止形蛍光ランプは同じワット数でも一般の蛍光ランプに比べ明るさは低下し、ランプ単価も少し高めですが、色の見え方に優れており、紫外線放射量も少なくなります。

美術館では絵に当たる照度を抑えることも重要で、できるだけ150ルクス以下で照らされることが望まれます。さらに照射時間を短くするなどの対策が行われています。
写真3.ショッピングモールの騙し絵。



次の頁では、街で見かけたいろいろな絵の照明についてご紹介しています。
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