照明・LED/照明住宅実例

照明住宅実例:ほっとする「あかり」が灯る家(2ページ目)

和紙や無垢材など素材の良さを生かした住宅のご紹介です。今回は温かさを引き立てる照明計画を行いました。器具選びのコツや間接照明のポイントも参考にして下さい。

中島 龍興

執筆者:中島 龍興

照明ガイド

間接照明のポイント


主寝室

写真4.作りつけベッドのある主寝室

写真4は2階の主寝室です。ベッドも作り付けの家具となっており、中は収納として使えるよう設計されています。ベッドの側面は柿渋のもみ和紙が貼られ、ヘッドボードには同じ柿渋の和紙ですが、ウレタン塗装を施し、同じ素材でも質感が異なる仕上げを組み合わせています。我々もこの機会に和紙の様々な表情に出会うことができました。

主寝室の照明では、ダイニングと同様に中央の梁の2本に直管型蛍光灯を並べて屋根面を間接照明しています。間接照明というとあまり明るくないイメージがあるかもしれませんが、このような吹き抜けの場合、天井面を明るくすることは視覚的な明るさ感を演出するのに最適です。

外観

写真5.外観の夜景

我々が明るさを評価する場合は、空間全体の見え方で評価することもあります。JIS基準にある床面や作業面、といった水平面照度が十分に出ていても壁や天井が暗いと空間の印象として明るく感じられない場合も多いのです。

間接照明はほこりがたまって・・・という方もいらっしゃいますが、より良い空間で豊かに過ごすには、一手間必要な場合もあるのです。

私の自宅も間接照明していますが、それほど頻繁に掃除していなくても、埃による明るさの低下を実感したことはありません。

間接照明はこの住宅のように吹き抜けのある家では、開放感を表すのに非常に効果的です。しかし、間接照明だけではぼんやりした空間になってしまうので、写真のように器具自体がほど良く光っているペンダントなどと組み合わせることが必要です。ここではイサムノグチのペンダントを組み合わせて、外からも柔らかな光が見えるようにしています。

住宅は仕事で疲れた精神や肉体を癒す空間で、明日への活力を補給する場でもあります。部屋の真ん中にオフィスと同じ白い光があるだけでは、心と体を休めることは出来ません。みなさんもこの彩の家のようにほっとする「あかり」が灯る家で過ごせば、心身健康で豊かな生活を送ることが出来るのではないでしょうか。

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