照明・LED/照明器具・間接照明の基礎知識

住宅照明に必要な成績 「演色性」とは?(2ページ目)

「演色性」という言葉を聞いたことがありますか?これはランプによる色の見え方のことですが、住宅で必要な演色性のレベルについて考えてみましょう。ランプを選ぶ際はぜひチェックして下さい。

中島 龍興

執筆者:中島 龍興

照明ガイド

住宅では80点以上の成績が必要

平均演色評価数

図2.光源と空間の平均演色評価数(抜粋)

最近ではトンネル内を含む道路は、標識やセンターラインなどの色がよく見え、事故防止を図る意味で演色性も重視されるようになってきました。では、住宅はどうでしょうか。インテリアに色を多用している住空間は演色性が道路以上に重要です。一般的に何点以上が合格点になるかと言えば、日本ではJISの照明基準総則によるとRa80以上が、国際的にはCIE(国際照明委員会)でRa85以上が推奨されています。

ちなみに一般照明用電球は前述のようにRa100です。最近では電球が電気をたくさん使う割には明るくない、と言うことで、まるで悪者扱いをされているようにみえます。そこで電球の代替として、電球形蛍光ランプやLED電球に注目が集まります。

電球形蛍光ランプは3波長タイプでだいたいRa84が多くなっています。この数値は85に限りなく近く、住宅に使う分にはほとんど問題がないといってよいでしょう。しかし電球と並べて比較した場合は、確かに輝きが電球ほどないので、少し色の深みに欠けた感じに見えてしまいます。

また、いま注目されているLED電球は、メーカーや種類によってばらつきがありますが、一般にはRa70~85ほどです。LED電球でも昼白色と電球色によって演色性が異なります。また、仮にRa値が80以上でも赤色や肌色の見え方に問題があり、特に昼白色は明るくても料理の色や顔色が良く見えないものもあるので住宅に使われる場合は、事前にその点を確認しておく必要があります。
光源による見え方の比較

写真3.1.ダイクロイックミラー付ハロゲン電球 2.LED電球(電球色) 3.電球形蛍光ランプ(電球色) 4.同(白色)


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