自宅から住み替えた69.5%が前の家を売却しており、このうち売却損が発生した世帯は84.8%に達しています。この売却損の金額は年々増加しており、「1千万円以上の損」が自宅を売却した世帯の64.3%にも及びます。

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家を売ったときにでる損金は人に買い替えの意欲を失わせてしまう。しかし、それはもう済んだこと!
と頭を切り替えれば買い替えは誰にでもできるはずです。
これは、社団法人 不動産流通経営協会が行なった調査の結果です。正式には第9回不動産流通業に関する消費者動向調査結果と呼ばれ、首都圏1都3県で平成15年4月1日から平成16年3月31日の間に、購入した住宅の引渡しを受けた世帯を対象とした調査で、回答918票を分析した結果を発表しています。

自宅を売った人の84.8%が売却損をだしている


自宅を売って損がでる人の割合は、年々増えています。土地価格が値下がりを続けていましたから、当然と言えば当然ですが、そこにどんな傾向がみえるのでしょうか?

バブルの頂点から首都圏の土地の値段はいまや半値近くになりました。マンション価格でいえば、1990年の新築マンションの平均価格が6,123万円でした。現在の平均価格は3,848万円((株)不動産経済研究所調べ)なので2,000万円以上は値下がりしています。(37%の下落)

バブルの頂点時点と現在での新築マンションどうしで、その差額です。その差額から、住んでいた利用価値を引いた分が、資産の純粋な値下がり分です。10万円の家賃で14年間住んでいれば、その合計は1,680万円です。
6,123万円 - 3,848万円 - 1,680万円 = 595万円
使っていた価値を差し引いても、まだ600万円近く損をしているという状況です。

マンションの方が売却損が大きい


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売却損のでる確率の高い順に並びかえてみた住宅の種類[不動産流通に関する消費者動向調査結果より(社団法人 不動産流通経営協会)]
売った家の種類により売却損のでかたに傾向があります。売却損の出る確率の高い順で並びなおしたのが、右の表です。

中古マンションでは、ほとんどの人が損をして売っています。新築マンションではその確率がやや減りますが、一戸建てになると10%以上減りますし、新築一戸建てでは、損の出る確率は68.4%まで下がります。

マンションの値下がりには、土地価格の低下と言う資産デフレの現象に加えて、建物の時間経過による価値の減少が加わっています。一方の一戸建ての価額の過半は土地の価格です。土地には、建物のような時間経過による価値の減少がありませんので、同じ経済情勢の中でも、値下がりがマンションよりもマイルドだったということがいえます。

44.4%の土地・注文建築というのは、伝来からの土地持ちの自宅がかなり含まれているのでしょう。もともとの取得価格がかなり安いので、買い替えで損をする人は半分以下に大きく減ります。

それでは、所有期間と売却損の大きさにはどんな関係がみれるのか?次のページで解説をします。