マンションの売却/マンション売却の基礎知識

6割が買い時と考えるのに、売り渋り?

今回は、売却や買い替えに関連しそうな最近の動き、気になる話題をまとめてピックアップします。特に首都圏では住宅供給の減少や、中古マンションの価格上昇もあり、気になるところです。

千葉 由里

執筆者:千葉 由里

マンションの買い替え・売却ガイド

今回は、売却や買い替えに関連しそうな最近の動き、気になる話題をまとめてピックアップします。特に首都圏では住宅供給の減少や、中古マンションの価格上昇もあり、気になるところです

なんと検討者の6割が今が買い時と考えている

「かなり買い時である」と「まあ買い時である」を合わせると全体の6割以上が買い時と考えていた
今が住宅の買い時だと思う人が6割を超えていることが、住宅情報マンションズの調べで判明しました。※調査レポートは今年9月に首都圏で新築マンション購入を検討していた人に対し、インターネットで実施(回収数935件)

ちなみに今が買い時と判断する理由(複数回答)で最も多いのは「今後は金利が上がると思うから」で77.1%。次いで「今後は住宅の価格が上がると思うから」(53.0%)、「今後は税制優遇が縮小されると思うから」(30.1%)の順でした。前回5月に実施した調査と比べて、金利を理由に挙げた人は28.7ポイント、住宅価格を挙げた人は19.9ポイント、それぞれアップしています。
住宅情報マンションズより











金利を理由に挙げた人について、年代別に見ると20代後半の検討者で85.7%と高く、ライフステージ別ではシングル男性が84.1%と高かったです。若年層の特に男性は金利の先高感に敏感といえるでしょう。

一方、住宅価格を理由に挙げたのは50歳代で69.7%と高く、世帯年収1000万円以上の世帯も58.7%と高めです。シニア層では住宅価格の動きを気にする傾向が強いことが分かりました。

売り渋り?需要は高いのに人気エリアでは物件が無い

都心の人気エリアでは新築マンションが枯渇状態
一方で、買い時感があり、新築マンション購入ニーズがますます高まっているにもかかわらず、都心の人気エリアで販売されたマンションを中心に、値上がりを見込んで全戸の売り切りを遅らせる「ずれ込み」販売が首都圏で増加していることが、不動産経済研究所(東京新宿区)のまとめた調査で判明しました。※調査は昨年1月~今年10月に首都圏で販売されたマンション(14万1633戸)を対象に実施

マンションは通常、「期売り」と呼ばれ、数回の販売期に分けて、間を空けずに売り出す販売手法がとられています。ところが、今回の調査では販売間隔を4カ月以上も空ける「ずれ込み」物件が首都圏で6650戸(169物件)あったとのこと。

「ずれ込み」販売が起こるのは、販売時期を遅らせることで、不動産会社が値上がりを見込んでいるため、というのが不動産経済研究所の分析です。

地価の上昇傾向とともにじわじわと新築マンション価格も上昇。「ずれ込み」販売は都心の人気エリアなどで特に顕著で、実際に販売期が後になればなるほど、価格が上昇するケースもみられたとのこと。

先のアンケートにもあるように、金利上昇や価格上昇などを背景に「買い時感」で需要は拡大しているものの、「売り渋り」などによる物件供給の減少で、買いたいが欲しいエリアに物件がない、というミスマッチな状況が続いているといえるでしょう。

次のページでは、中古マンションはどうなっているの?をお伝えします。
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