なんと検討者の6割が今が買い時と考えている
「かなり買い時である」と「まあ買い時である」を合わせると全体の6割以上が買い時と考えていた |
ちなみに今が買い時と判断する理由(複数回答)で最も多いのは「今後は金利が上がると思うから」で77.1%。次いで「今後は住宅の価格が上がると思うから」(53.0%)、「今後は税制優遇が縮小されると思うから」(30.1%)の順でした。前回5月に実施した調査と比べて、金利を理由に挙げた人は28.7ポイント、住宅価格を挙げた人は19.9ポイント、それぞれアップしています。
住宅情報マンションズより |
金利を理由に挙げた人について、年代別に見ると20代後半の検討者で85.7%と高く、ライフステージ別ではシングル男性が84.1%と高かったです。若年層の特に男性は金利の先高感に敏感といえるでしょう。
一方、住宅価格を理由に挙げたのは50歳代で69.7%と高く、世帯年収1000万円以上の世帯も58.7%と高めです。シニア層では住宅価格の動きを気にする傾向が強いことが分かりました。
売り渋り?需要は高いのに人気エリアでは物件が無い
都心の人気エリアでは新築マンションが枯渇状態 |
マンションは通常、「期売り」と呼ばれ、数回の販売期に分けて、間を空けずに売り出す販売手法がとられています。ところが、今回の調査では販売間隔を4カ月以上も空ける「ずれ込み」物件が首都圏で6650戸(169物件)あったとのこと。
「ずれ込み」販売が起こるのは、販売時期を遅らせることで、不動産会社が値上がりを見込んでいるため、というのが不動産経済研究所の分析です。
地価の上昇傾向とともにじわじわと新築マンション価格も上昇。「ずれ込み」販売は都心の人気エリアなどで特に顕著で、実際に販売期が後になればなるほど、価格が上昇するケースもみられたとのこと。
先のアンケートにもあるように、金利上昇や価格上昇などを背景に「買い時感」で需要は拡大しているものの、「売り渋り」などによる物件供給の減少で、買いたいが欲しいエリアに物件がない、というミスマッチな状況が続いているといえるでしょう。
次のページでは、中古マンションはどうなっているの?をお伝えします。