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お年寄りをいたわる照明計画の注意点! エッ!老人には2倍の照度が必要

明るさの感じ方は、人それぞれ違いますが、特に40歳を過ぎた頃から少しずつ眼の老化が始まります!お年寄りにやさしい照明計画を考えましょう。

菅野 民子

執筆者:菅野 民子

インテリアスタイル実例ガイド

夜が長くなると、心温まるあかりに囲まれたくなります。住まいのあかりはモノを照らすだけでなく、心を温めるためにあるのかも知れませんね!
日射しが恋しい季節、夏と冬ではショップの婦人服売り場の明るさの感じが違うのにお気づきですか。同じ照明を使っているのに、陳列してある商品が秋、冬になると暗く濃い色に変わり、光が吸収され柔らかな暖かい光に感じられます。


ところで、40才を過ぎるころから少しずつ視力が衰えていくことをご存じですか!身体の運動能力が年齢とともに退化してくるのに伴い、人間の目の働きも衰えてきます。ひとの目は、どんなに優秀なカメラよりも複雑で完璧な機能を持っています。しかし、カメラより劣ること、それが目の老化といわれています。モノを見るということは、レンズ(水晶体)を通して網膜に逆投影、視細胞が視神経をとおして脳に画像を送り、モノを形として認識しているのだそうです。


ピントを合わせる役割は水晶体が、近くを見るとき遠くを見るとき自動的に厚くなったり薄くなったりしてピントを合わせています。悲しいことに老化と共に水晶体の弾力がなくなり、周辺の筋肉の筋力が落ちて調節作用が効かなくなってしまうのだそうです。


ビックリ、年齢によって必要照度が違ってきます。もちろん個人差がありますが、40才を過ぎると、年齢に10ルクスほどを乗じた数と考えてよいそうです。軽い読書では一般的に400~500ルクスが必要とされています。40歳で400ルクス、45歳では450ルクス、60歳では600ルクス必要になります。70才では700ルクス・・・・!80歳では800ルクスおおよそ2倍の照度が必要になります。


■お年寄りの照明計画の注意点!!

1)照度を高めに設定し、部屋全体が明るくなるようにする。
明るさのコントラストが強いと陰影が出来てしまいますので、
一カ所だけに集中させないで明るさが全般に広がるようにする。

2)天井が暗くならないようにする。
写真では主照明だけでなく、間接照明を設けている。

3)内装材も反射率が高い明るい色にする。

4)お部屋全体隅々までが600ルクスでは、落ち着きません。
本を読んだり作業をするときは、補助照明としてスタンドを用意して明るさを確保する。

5)ギラギラした眩しい明かりはさける。

6)まぶしい電球がそのまま見えるような照明器具はさける。




どうぞ、お年寄りが照明を眩しいぐらいあかあかと点灯していても、お叱りになりませんように、ハンデを背負ったお年寄りをいたわりましょう。

(C)November.2002 Photo by kanno

<関連サイト>
簡単センスアップ(3)
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