ミサワホームが「とことん子育てを楽しむ住宅」発売
LD隣接のマルチスペースでは、子どもの遊び場から将来の介護室まで長期にわたった提案がされている(ミサワホーム「GENIUS Link-Age」) |
ミサワホームは4月21日、子育てを正面から捉えて開発した木質系戸建て商品「GENIUS Link-Age(ジニアス リンケージ)」を発売。「with Kids(ウィズ キッズ)」というサブタイトルのように、子ども目線で知性や感性を育む提案を随所に盛り込み、また「子育てを一緒に楽しみたい」というイマドキの若いパパ・ママのニーズも盛り込んでいます。
ここでは、自らも5歳児を抱えるガイドがママ目線から「これは!」と思わず頷いてしまった注目ポイントをピックアップしたいと思います。
コドモ目線で考えた「100のキッズデザイン」
左の1階フロアは、センター階段を中心にLD、キッチン、玄関ホール、マルチスペースが一続きとなった、行き止まりのないサーキュレーションプラン。2階フロアの子供部屋は主室や階段とガラス壁面でつなぎ、「個室でも一人ぼっちにならない」工夫 |
開発にあたっては、同社の研究部門であるミサワホーム総合研究所の研究結果を反映。子どもの健全な成長には親や周囲の環境から与えられる適切な刺激が欠かせず、この刺激とそれによる発達を「8つの知性」として提案。また首都圏の幼稚園とのワークショップで得た声も反映させてもいるそうです。
■ガイド注目その1:「玄関脇→手洗いカウンター→トイレ」など快適水周り動線
「帰宅→手洗い→うがい」という社会的ルールを子ども自身が自然な動線で学べるよう、玄関脇には踏み台付き手洗いカウンター |
■ガイド注目その2:LDKの隣に多目的ルーム「マルチスペース」
「LDK+マルチスペース」は最近多い提案ですが、子どもの成長期や介護も視野に入れた家族変化に対して細かにシミュレーションして提案している点が注目です(冒頭の写真参照)。
赤ちゃん期……タタミやベビーベッドを置いて「ねんね」やオムツ換えに。
幼児期……電車の線路や積み木を存分に広げられるプレイスペースに。
小学校以上……親の目が届き宿題も一緒に取り組める学習室に。
子どもの成長後……来客や祖父母が遊びにきたときのゲストルームに。
介護期……老親の介護スペースに。玄関・バストイレからも近い動線なので便利。
■ガイド注目その3:「キッズユニバーサルデザイン」と「ファミリーウォール」
LDKの中央を分けるセンター階段。子どもが自分の部屋に上がっていくのも自然に見届けられる |
玄関や引き戸の引き手を上下に通して大人も子どもも使いやすくし、各種スイッチの高さも通常1.2mのところを1mに下げて幼児でも届く設計にしている点は「なるほど」という感じ。現代版床の間としての「ファミリーウォール」は、旅行の写真や子どもの工作・絵などを大切に飾っておけるギャラリーに。日本の行事伝承の場にもなる点は、長年「季節の室礼」を提唱してきた同社ならではの提案です。
「子育て=面倒・苦痛」という考えが少子化に拍車をかけている昨今、「子育てが楽しくなる住まいづくりで、少子化ストップに貢献したい」と同社広報。創業40周年記念商品であり、子育て期だけでなく将来の家族変化にも柔軟に対応できる提案が注目です。
次ページでは、ベネッセの研究機関のデータをもとにして開発された子育て住宅を紹介します。