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コドモ目線で考える!イマドキ子育て住宅(2ページ目)

もうすぐ「こどもの日」。団塊ジュニア世代が子育て期を迎え始めていることから、戸建て業界でも「子育て住宅」が次々発売されています。今回はコドモ目線で開発したハウスメーカー2商品を紹介します。

河名 紀子

執筆者:河名 紀子

家づくりトレンド情報ガイド

ベネッセ調査を形にした三井ホーム「レゾンテ」

「レゾンテ」中庭
地面のある戸建てだからこその中庭。子供の砂遊びからホームパーティまで、外からの視線を気にせずに存分に楽しめる(三井ホーム「Laisonte」)
子どもの変化を定点観測している「ベネッセ教育開発センター」調査に基づいて商品開発した住宅が、三井ホームのフリー設計商品「レゾンテ Laisonte」(2004年春発売)。ベネッセコーポレーションと冊子「子どもを育む家づくり」も共同制作するなど、子ども目線で日常生活・遊び・教育などを真正面から捉えた商品です。

子どもにとってウレシイのは「家族のコミュニケーションがあふれる家」。そんな視点から、約30畳の吹き抜けの家族共有スペースを「ファミリーコモン」(コモンは共有という意味)と名づけ、その中に料理・食事・くつろぎ・遊び・学びの5つのエリアをビルトイン。雑誌を読んだりTVをみたり、家族がそれぞれ別のことをしながらも互いの気配を感じ、親子が互いに目が届くので、自然とコミュニケーションも深まるという仕掛けです。

子どもだって欲しい!「キッズリビングエリア」

レゾンテファミリーリビング
ファミリーコモンの一角にはキッズ専用リビング(右端)。子供が成長したら、家族のPCルームにも
ファミリーコモンの一角には、子どもが電車や積み木などで存分に遊べるプラスアルファエリアも。家事をしながら目が行き届き、子どもも見守られている安心感がもてる、気持ちの通いあう遊び場に。煩雑になりがちなオモチャも、大きな収納ボックスや造作棚があるので、子どもに自然と「片付ける」習慣が養われます。

子どもが成長したら、机とパソコンを設置して家族のインターネットエリアにしたり、カードゲームやチェスに興じたり。ファミリーコモン内の各エリアは、境界を「置き家具」でゆるやかにゾーニングしているので、子どもの成長に合わせてエリアの大きさや使用目的、インテリアを変化させることも可能です。

家族みんなで読みふける?階段ライブラリー

レゾンテ図書館
「なに読んでいるの?」家族が通るたびに会話が生まれる階段ライブラリー。一人で読書していても、いつも家族の気配が感じられる
ファミリーコモンだけでなく、階段にもさりげなく造り付け本棚とベンチを設置。家族それぞれの本を置いておけば、自然と時間の共有が生まれます。2階の子ども部屋の「ファミリーコモン」側には室内窓を設置し、部屋同士そして1~2階のコミュニケーションも可能にしています。

同商品のテーマは、家族だけでなく「自然ともつながる家」。一戸建てならではの地面のある戸外とのつながりを重視し、ファミリーコモンは開口部全体が開くフルオープンサッシに。中庭は建物と塀で囲まれているので、子どもが安全に土や緑と触れ合うことができ、もちろん家族ぐるみでのホームパーティにも最適です。

こんな子どもを中心とした贅沢な空間づくりができるのも、床面積にゆとりのある一戸建てならではのメリットといえるでしょう。では、この住宅の開発の元となった調査を中心に、「最近の子どもは家をどう捉えているか」について次に考えてみましょう。
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