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X’masに考えたい「子供と過ごすリビング」(3ページ目)

ツリーを飾ったり、ホームパーティをしたり……子供と家族団らんを過ごすことの多くなる、この季節のリビング。実はリビングって、子供をアットホームな雰囲気でしつける最適な場ではないでしょうか?

河名 紀子

執筆者:河名 紀子

家づくりトレンド情報ガイド

「センターリビング」と「センター階段」

センター階段
リビングを通って2階の子供部屋にのぼる動線にしている「センター階段」(写真:ミサワホーム「ジニアズ・リンケージ・ウィズ・キッズ」)
最近はセンターリビング設計という名で、リビングを通らないと子供部屋に行けないという間取りもあるようですが、一戸建てでは子供部屋を2階に持ってくることが多いため、子供部屋に通じる階段口をあえてリビングの中に設ける「センター階段」といった提案も増えています。子供はリビングを通らないと2階の自室にはいけないわけですが、子供の顔つきや雰囲気から学校であったことや人間関係は察しがつきますので、必ずしも言葉は交わさなくてもいいのではないでしょうか。

そしてキッチンの横には壁や扉で仕切られていない「パパの書斎兼アトリエ」がつながっています。このプランではパパの書斎は2階の隅でなく、キッチンとリビングに面したオープンエリアにあります。仕事から帰ってきたら、子供のいるリビングと奥さんのいるキッチンを通らないと自分の書斎アトリエに行けない動線になっています。

パパステーション
キッチンの間横にオープンにつながっているパパの書斎。趣味の釣りで捕れた魚をおろす水場もあり、ここでも楽しい家族の会話が生まれそう(三井ホーム「papa@home」)
もちろんこれには「監視されているみたい」などと賛否両論あると思いますが、最近の若いパパは家族との自然なふれあいを大事にしており、2階の個室で一人晩酌するよりは、また反対にダイニングテーブルで奥さんと向き合って晩酌するよりも、キッチンからすこし離れた書斎アトリエでビール片手にメールチェックしながら、そしてキッチンで洗い物をしているママとほどよく離れた距離で会話する晩酌スタイルのほうが、イマドキのパパ・ママにとっては互いにリラックスできるのではないでしょうか?

実はこのモデルハウス、ガイドがテレビの情報番組で紹介したことがあるのですが、スタジオにいたコメンテーターの学識者の方は「このプランはいい! 私は仕事で書きモノをするときはいつも個室の書斎でなく、ダイニングテーブルで女房と話しながら書いたほうがはかどるんですよ」とコメントしていたのが印象に残っています。そんなリラックスしたパパとママの会話や光景に触れることで、子供も安心して成長していきます。

「名称のないスペース」の意外な効用

クリスマスツリー
どこにも溢れているクリスマスツリーですが、家ではその意味について子供と考えたいもの
振り返ってみると、これまでの日本の住宅は「リビングはくつろいでテレビを見るところ」「ダイニングはゴハンを食べるところ」と、そのスペースの名称によって生活スタイルがある程度決められてしまう面があったのではないでしょうか?

しかし、例えばリビングとダイニングの間に、あえて名称をつけない「コミュニケーションのためだけのスペース」もあっていいかもしれません。テレビも本もゴハンも、あえてない空間だからこそできるコミュニケーションもあるかもしれません。そこにクリスマスツリーなどを飾れば、テレビにも食事にもジャマされない、静かな空間でクリスマスの意味を子供と一緒に考えたり、家族で良き来年を祈ったり……そんなアットホームなクリスマスのひとときが過ごせたらいいですね。

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