トヨタホームが「子育て層向け1500万円台」
4月に行われたトヨタホーム新商品説明会。「若いファミリーでも手の届く価格帯を意識した」と同社商品開発部長 |
「シンセ・ソレスト」は従来のシンセシリーズの環境性能を大幅にアップさせ、業界トップクラスのQ値1.86(同社モデルプランでの数値)の断熱性と、1990年に建てられた一般住宅に比べてCO2排出量を約52%削減させ、太陽光発電システムを搭載すれば実質CO2ゼロも達成できる商品。「シンセ・はぐみ」は20代後半~30代前半の子育て世代に向けて、子供をしつける収納や子育てしやすい動線、外周と柱のみで構造を支えられる鉄骨ユニット工法ならではの間取り可変性を生かしつつ、ソフト提案を盛り込んだ商品です。
長期優良住宅の認定基準をクリアする性能をもちながら、子育てファミリーの手の届く1500万円台を実現 |
この価格について、「厳しい経済状況で買い控えは確かにあるが、一方で子育て層の出産や子供の進学といったニーズも確実にある。しかし収入低迷で総額3000万円以下にしないと若いファミリーは一戸建てはなかなか手が届かない。そこから逆算すれば建物価格は1500~1700万円に下げないと厳しいと判断した」と同社。
クルマの遠隔キー技術を転用した電子錠「ラ・ロック」も標準装備されている |
「1LDK、580万円・780万円住宅」も
さて超低価格といえば、前回記事で紹介したアキュラホームに次ぐ超低価格企画住宅で話題を提供したのが、東京・西東京市で分譲・請負を展開しているアーネストワンの「クレイドルパレット580」と「クレイドルパレット780」。名前のとおり価格はそれぞれ580万円・780万円(本体工事費・税込)。いずれも木造軸組工法による2階建て商品で、間取りは1LDK。いわゆるマンションの1LDKをワンフロアでなく、2フロアで上下に並べた形で、分譲・請負ともに昨年11月から販売をスタートさせています。ターゲットは、1~2人の少人数家族の一戸建て需要層。コンパクトながらも開放感を立体的に感じられる吹き抜けや、リビング階段、間仕切りなしの可変性と大空間設計も標準装備。この間取りや価格面ならマンションとの検討テーブルに載る可能性もありそうです。
1~2人世帯向け1LDKの一戸建ても登場してきている(写真はイメージ) |
春は新商品リリースの季節。陽気はよくなれど不況の出口はまだ見えそうにない。新商品にも不況などの時代が投影され、そこに企業の地道な努力や技術革新の汗が垣間見えそうですね。
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