マンションは地震時どうなる?
1981年以降に建てられたマンションは地震には基本的に安全。でもセキュリティはどうなの? |
ところで、地震発生時のマンションのセキュリティはどうなのでしょうか。セキュリティは日常的な防犯性を上げることはもちろんですが、火災、地震などの非常時にも対応できていなければ成り立ちません。
また、地震発生後の電気、ガスといったライフラインの復旧はどのくらいかかるのでしょうか?地震発生時にどのくらいの準備があったら安心でしょうか?今回はこのようなマンションの地震時の対策をみてまいりましょう。
地震時のマンションのセキュリティはどうなる?
マンションエントランスに設けられたオートロック。多くの分譲マンションで採用されている。 |
オートロックシステムは、マンションのエントランスホールのほか、住戸の扉にも設けて2重ロック、そして最近ではエレベーターや風除室入り口にもオートロックをかけた3重ロックのマンションも多くなりました。
日常的に防犯性をもつこのようなシステムも、地震がおこったときは、停電したり歪んだりして用をなさなくなることもありえますし、避難上、大地震時にはオートロックが解除されるようになっているマンションがほとんどです。
非常時の防犯用に手動ロックがあるとよい
非常時には、集合玄関口のオートロックによる防犯は期待できなくなるため、各住戸の扉にカギをかけて対応するしかありません。玄関扉に手動でかけられるサブロックがついていると安心です。また、地震時のエレベーターは地震の振動を感知して最寄階に停止するシステムをとっているものが多く、地震後しばらくは使えなくなると考えておきましょう。
ドアがゆがんで脱出できない!? 耐震枠か確認しよう
マンションの場合、避難は外廊下に面する玄関か、バルコニーに面する窓からになります。地上への出やすさとしては玄関からの避難が好ましいのですが、まれに強い地震で玄関扉の枠が歪んで玄関扉が開かなくなることがあります。そうなると避難が難しくなるので、地震時の枠の歪みに対応する「耐震枠」を採用していれば安心です。【図1参照】。
耐震枠の概念図。耐震枠とは地震時に歪みがおきてもそれを吸収できるクリアランスを見込んだ枠のこと。 |
ご自身のマンションでは「耐震枠」を採用しているかどうか事前に調べておきましょう。
それでは次のページでは、ガスや電気などのライフラインの復興の目安や震災への備えをみてみましょう。