トラッキング火災の予防方法:その2
専用の器具を使う
コンセントやプラグ周りをこまめにお掃除ができない、という方には、火災予防措置をとった専用の器具を使うことをお勧めします。専用器具にはコンセント側に工夫されているものや、プラグ側に工夫されているものがあります。■例1:コンセント側にトラッキング火災予防策を取った例
プレトラックコンセント(河村電器産業株式会社)
・小さな放流電流を検知したら回路を遮断する「遮断機能」
トラッキング火災が起こりそうになったらアラームを鳴らし、自動で回路を遮断してくれます。
新築住宅での採用はもちろん、既存のコンセントとの取り替えも可能とのことです。
商品:プレトラックコンセント(PDF) (河村電器産業株式会社)
■例2:プラグ側にホコリをよける工夫をした例
セーフティプラグコンビ(旭電機化成株式会社)
使用していないコンセント用(右の写真:上)、差し込んだままのプラグ用(同下)があります。いずれも差し込むだけでホコリがたまらないように工夫された、簡単で手軽な予防方法です。
商品: セーフティプラグコンビ (旭電機化成株式会社)
4個口、個別スイッチ付き省エネ型火災予防タップ(サンワサプライ株式会社)
OAタップで目がいきとどく位置でプラグをつなぐことで、使用しないときにこまめに抜いたり、掃除しやすくなります。
また、スイッチ付きのOAタップならさらに便利で、プラグを抜かなくても手元のスイッチでON、OFFの切り替えができます。
商品:4個口、個別スイッチ付き省エネ型火災予防タップ (サンワサプライ株式会社)
OAタップは電気容量を守るべし
コンセント口がたくさんあるOAタップは便利ですが、一つのOAタップで使用できる電気容量は決まっています。タップの裏側などに「合計○○ワットまで」と書いてあるので、必ず守るようにしましょう。容量オーバーが原因でショートを起こすケースもあるので注意してください。例えばOAタップに「1500wまで」と書かれていたら「温風ファンヒーター(1500w)」なら単独の使用、「こたつ(600w)」と「コーヒーメーカー(800w)」なら合計1400wとなり1500w以下なので併用可能、と判断してください。
次の表で事故予防のための「OAタップ(延長コード)のチェックシート」を載せます。ぜひご家庭の使用状況についてご確認ください。
トラッキング火災は、留守中や就寝中などに火の気がなくても突然起こる可能性があるので、大惨事につながることもあります。心配な場所には火災予防の専用器具を使用し、それらを使った場合でも、異常がないか、ススがついていないかなど、定期的にチェックすることを心がけましょう。
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