マンションにはいろんな人が住んでいる
「小さい子どもの出す音なら大目に見てもらえるかも」ついついそう考えてしまっていませんか。しかし、マンションにはいろんな人が住んでいます。例えば病気療養中、受験勉強中など、事情によって音に敏感になっている人がそばにいる可能性もあります。
どんな音であれ、住環境においてはなるべく騒音対策を心がけることが大切です。今回は、小さな子どものいる家庭から出やすい音の種類や、少しの心がけで簡単にできる騒音対策をまとめます。
■窓や壁、戸境壁を通して聞こえる子どもの音 →P1
■床を通して上下の階に聞こえる子どもの音 →P1
■窓から漏れる騒音対策、戸境壁から漏れる騒音対策 →P2
■床から漏れる騒音対策、普段からできる騒音対策 →P3
窓や壁、戸境壁を通して聞こえる子どもの音
マンションで「窓」や「壁」「戸境壁」を通して隣住戸に漏れる音には次のような音があります。■子どもが泣く声、親が叱る声
子どもが泣くのは日常茶飯事。親はあまり気にとめないかもしれませんが、子どもの声は響きやすく、残念ながら聞く人によっては「騒音だ」と感じることもあるでしょう。
また「子どもの泣き声」より「子どもを叱る親の声の方が気になる」という意見も多く聞きます。それは声の大きさだけではなく、その言葉使いにも起因するようです。
■テレビ・ビデオ・楽器の音
今ではたくさんの幼児用教材が発売されています。DVDやビデオ型教材を見ながら子どもが一緒に歌う・踊るということもあるかもしれません。また、おもちゃのピアノや太鼓などで遊んだりすることもあるでしょう。
室内で飛び跳ねる音やズンズンという低い音は、左右の住戸だけでなく、上下の住戸にも漏れやすい音なので注意が必要です。
床を通して上下の階に聞こえる子どもの音
子どもが家の中を走り回る音、高いところから飛び降りる音、物をぶつける音、イスを引く音、ドアをバタンと閉める音……。これら、マンションやアパートなどの集合住宅で上下の住戸に響きやすい音は、最もトラブルになりやすい音です。実際に裁判も起きており、2007年には子どもの足音のトラブルでその親に賠償金を命じられたマンション騒音訴訟、隣接する公園で遊ぶ子どもの声の訴訟などがありました。両方とも訴えた側の主張が認められています。
住まいの中で発生するこれらの音は、騒音と捉えられる可能性がありますので、常に気を付けておく必要があります。
次のページでは、これらの音を少しでも軽減する方法を取り上げます。