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これからの住まいに求められること フレキシブルな住まい

家は一度建ててしまうと簡単には建て替えできない大きな買物です。家族のライフステージにあったフレキシブルな住まいを考えてみてはいかがですか?これから家を建てるという方必見です!!

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド

住まいは建てられてから取り壊されるまで、そのままずっと同じということは殆どありません。内外装には手を入れるし、あるいは増築・改築することもあります。社会システム背景から建物はずっと長く使われる傾向にあります。そのような観点から、いかにバリアフリーを取り入れフレキシビリティー(可変性)を与える工夫をしておくことが大事です。

フレキシビリティーは主に次の3つに分けることができます。

 (1)用途のフレキシビリティー
 (2)間仕切のフレキシビリティー
 (3)内装のフレキシビリティー

(1)のフレキシビリティーにおいては、設備を使う部屋(浴室・トイレなど)や玄関・階段・廊下など明確な用途のある空間を変えることは難しいので、一般には居室(居間・寝室など)の用途を必要に応じて変えやすくしておくことが考えられます。具体的にはどの部屋もあまり造り込みををしないことです。できれば家具などで対応しておくとよいでしょう。また設計段階で改築しやすくしておくことも可能です。

(2)の間仕切のフレキシビリティーにおいては、子供室などによく見られます。子供が小さい時には一室で使い、中学校・高校では二室にし、その後就職・結婚などでいなくなると再び一室にということになります。このような間仕切は構造壁とせず、自由に取り壊せる間仕切にしておくことです。間仕切の変更で気をつけることは照明・スイッチ・冷暖房の位置と容量です。間仕切の仕方をあらかじめ予想して、それに対応できるようにしておくことです。

(3)の内装のフレキシビリティーのおいては、内装材の選択です。あまり特殊なものを選ばないようにして、ベースカラーは中間色の落ち着いた色を選んでおくと良いです。クロスの張替は容易にできますが下地材はそうはいきません。この壁のあたりに将来手すりがつくと予想されるのであれば、石膏ボードではなくベニヤの下地材を入れておくことです。また絵や写真を飾るのであれば天井とのコーナーにハンガーレールを入れておくと良いでしょう。

この3つは主に建てる時の注意ですが、もっと大きくは空間の持つ豊かさをどうつくるかが大事なことです。空間は人間に様々な影響を与えます。

ぜひ、フレキシビリティーを与える空間をつくってほしいと思います。

<間仕切りのフレキシビリティーの実例>




○平面図

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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