狭小住宅/狭小住宅のすすめ

15坪の家を豊かにする床の間スペース(2ページ目)

床の間が家づくりからなくなりつつある中、小さな家のリフォームにお施主さんは床の間を設けて欲しいと希望されました。床の間という空間がもつ美意識は、生活空間に潤いをもたらすものだったのです。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド

小さいスペースで家族みずいらず

3畳のタタミスペースの使い道とは。
ちゃぶ台をおき、食事する場となっています。目線が低くなるので落ち着きます。
タタミは弾力があるので、子どもの遊びにも安全です。
また田舎から母親が来た際には寝室になります。空間の用途を柔軟に変えられるのはタタミスペースならではといえます。

子どもがかけ回れる空間づくり

子どもにのびのび育ってもらいたい。

キッチン→階段下→和室→玄関ホール→キッチン・・・とつながっています。子どもが小さいので狭い家でも走り回れるスペースが必要だと思いました。また通風にも配慮しています。

狭いことを利用する!

身動きの取れないキッチンでは気分がのらないので。
冷蔵庫がおける十分なスペースがなかったので、業務用冷蔵庫(高さ90cm・幅100cm)を導入しました。キッチン台も奥行45cm・高さ90cmをオリジナルで製作しました。スペースに見合った寸法で設備を考えれば、小さいスペースでも作業空間を確保できます。

2階の中心には第二のリビング?!

完全個室化させるのではなく。
2階には夫婦・子ども寝室があります。1階から階段を上がって直接子ども室に行くのではなく、ここで親子で本を読んだり、1日の出来事を話したりする団らんスペースになっています。廊下と夫婦寝室との間に戸を設けないところにも家族のきずなを垣間見ます。


リフォームなので構造の制限、予算の制限はありますが、施主の家づくりに対する強いメッセージが伝わってきますね。まさに施主と建築家による「共創の家」づくりです。


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