<INDEX>
・小さい家にある大きなメリットとは?
・小さい家は費用の面でメリット!
・メンテナンスのしやすさも大きなメリット
・小さい家は毎日のお手入れがラク!
・小さい家の注意点や工夫するポイントは?
・小さい家ではどう暮らすのがいい?
・先のことを考えて家の大きさを決めよう

 

小さい家にある大きなメリットとは?

私がすすめるのは小さいけれど、豊かさを感じる家です。狭ければいいというわけではありません。
狭小住宅でも空間の取り方や設計の工夫で豊かさを感じる家をつくることは可能だと思います。同じ面積でも広く感じる家のポイントについては、実際の面積より広く感じる家、狭く感じる家で解説しています。小さいけれど、豊かさを感じる家は、長く暮らすという視点で見ると、手入れがしやすいとか、ゆとりが生まれるなど、メリットがたくさんあるのです。
家を建てている人の中心は30代。長く暮らすなら高齢になったときのことも予測して建てたいものです

長く暮らすなら高齢になったときのことも予測して建てたいもの。考え方によっては小さい家は扱いやすく、便利だと思います

 

小さい家は費用の面でメリット!

小さな家には、どんなメリットがあるのでしょうか。
まず、建築費が抑えられます。毎年かかる固定資産税も少なくてすみます。建築費が少なくてすめば、住宅ローンの負担も軽くすることができるので、生活のレベルを落とす必要もなく、日々の生活にゆとりが生まれるでしょう。将来のメンテナンス費用を計画的に用意することもできるはずです。
 

メンテナンスのしやすさも大きなメリット

もう一つの大きなメリットは、建てた後のメンテナンスがしやすくなることです。例えば、外壁の再塗装。家が小さければ外壁の面積も小さくなるので費用は抑えられ、工事期間も短くてすむでしょう。また、家が小さければ、それだけ目が行き届きやすいので、補修箇所や不具合の発見にもつながると思います。
 

小さい家は毎日のお手入れがラク!

そして、家が小さいと毎日の掃除もラクですね。高齢になると、掃除をはじめ、家全体に目配りするのはなかなか大変です。家族構成にもよりますが、日常生活にはそれほど広い空間を必要としませんから、普段使う場所だけきれいにすればすむ小さい家は、広すぎる家より快適ではないでしょうか。
 
一戸建て

敷地に対して小さい家なら、隣家との距離ができるため、風通しや日当たりがよくなる可能性があります


また、小さい家を建てれば、隣家と一定の距離ができるということ。敷地いっぱいに家を建てるより、通風や採光が改善される可能性があります。
 

小さい家の注意点や建てる際に工夫するポイントは?

メリットが多く、いいことばかりの小さな家ですが、注意点やマイナス面はないのでしょうか。

小さい家だからといって、すべての部屋や空間を必要以上に狭くしてしまったら、使い勝手が悪くなってしまいます。水まわりのように毎日使う場所は、むやみに広くとる必要はないものの、極端に面積を削ってしまわないようにしましょう。

洗面室やトイレなど、もともと小さな場所は、狭く感じないように居心地を高める工夫も必要です。具体例をあげると、洗面室と浴室との間仕切りにガラスを利用して広く見えるようにしたり、トイレの内装に明るめの色を使ったり、ドアより引き戸を多用したり。高い位置に窓をとって外部からの視線を防ぎつつ、光の入る明るい空間にするなどの工夫をするとよいでしょう。
 
階段

階段をリビングに取り込むことで省スペースになると同時に、広く見せることができるでしょう

 

小さい家ではどう暮らすのがいい?

小さい家では、すっきりと暮らせるようにすることが大切です。そのためには、ものがあるべき場所にきちんと収まっていないといけないので、収納が重要になります。いろいろなところにものが散乱していては、よけいに狭く感じます。

収納の基本は適材適所といわれるように、必要な場所に十分な収納を確保しましょう。納戸や押入れのような大きな収納をつくっても、使うたびに取りに行くのでは面倒です。さらに、しまうものによっては奥行きの浅い収納のほうが取り出しやすいこともあります。収納スペースは、各所に、そして、しまいやすさ・取り出しやすさを重視してつくりましょう。

外まわりのことでいえば、家が小さくなれば、庭がとれる可能性がありますね。季節ごとに咲く花や野菜を育てるなど、ガーデニングや家庭菜園にチャレンジしたり、庭に鳥のえさ場をつくって、自然を楽しむというのもいいかもしれません。

家を建てる人の年齢を見ると、だいたいどの調査でも30代前半から40代半ばの人が中心です。仮に30代で家を建てても、30年後には60代。ひょっとしたら、「最近は疲れやすくて」とか、「階段の上り下りが億劫になってきた」なんてことを言い始めているかもしれません。そんな年代になったときのことも予測して、家を建てたいものです。
 

先々のことを考えて家の大きさを決めよう

最近では、子どもが独立して夫婦だけの暮らしになった場合に、増築ならぬ「減築」をする家庭が増えてきました。家族構成が変わったことで生活スペースが小さくてすむために、子ども部屋を主寝室にしたり、客間をなくすなどして、不要部分を削減し、家をコンパクトにするリフォームです。高齢になったときの手入れのしやすさや、以後のメンテナンス費用の削減も期待できます。
 
吹抜け

小さい家でも、吹抜けのように視線が遠くまで伸びる空間が家のどこかにあると豊かさを感じられるのではないでしょうか


こうした事例のように、子どもの独立後にリフォームして家を小さくするのも一つの方法ですが、最初から必要最小限のスペースで心地よく豊かに暮らせる設計を心掛けるのも賢い選択だと思います。子どもたちが家を出た後、活用されない空間をできるだけ小さくするために、子ども部屋などは、あらかじめ最小限にとどめておくのもいいと思います。

ある住宅では、子ども部屋には壁やドアもなく、収納で廊下と仕切られているだけでした。ベッドと収納で、一人になれる小さな空間は確保されていましたが、勉強は2階のホールに造り付けられた家族共有の大型の机でするのだそうです。4人家族の家としてはコンパクトですが、大きな吹抜けがあり、明るくのびのびとした空間が印象に残っています。限られた空間でも、大胆な発想やメリハリのある設計により、心地よい豊かな空間はつくれるものなのです。

このように、小さい家には意外にメリットが多いということを理解していただけたでしょうか。小さくても豊かな家で、長く快適に暮らしてほしいと思います。
 

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