購入候補の見学を何度か繰り返して、お気に入りの物件が見つかったら、いよいよ購入に向けた具体的な段取りとなります。

バブルの頃には、見学をしたその日のうちに手付金を支払って売買契約を締結するような場面もありましたが、いまはそのような時代ではありません。契約を急かす営業担当者のセリフに惑わされず、事前のチェックを十分に行なってください。


購入候補の物件を絞り込む

街並みのイラスト

さまざまな角度でチェックをしながら購入候補物件を絞り込む

購入しても良いという物件がひとつしか出てこないのか、あるいは複数出てくるのか、それはケースバイケースで、そのときになってみなければ分かりません。

新築マンションを検討する場合には、同じ建物内のどの部屋にしようかと迷うこともあるでしょう。

住宅選びの前準備〕でピックアップした条件に合致しているのかどうか、「絶対に妥協できない条件」はきちんと満たしているのかどうか、さらに〔資金計画を立てる〕で決めた自分自身の支出限度額を超える可能性はないのかどうか、それぞれの物件を比較しながら、自分たちの条件により近いものを絞り込んでいきます。

新築物件の場合には、住宅性能面での比較検討項目も多いでしょう。

しかし、この時点で必ずしもひとつの物件に決める必要はありません。複数の候補を残しておいて、時間をかけてさまざまな角度で比較検討していけば良いのです。

不動産業者に急かされても、慌てる必要はありません。それで他の人に買われてしまったのなら「縁がなかった」ときっぱり諦めるくらいの気持ちの余裕も大切です。


再び物件の現地へ

最初にその物件を見学したのが日曜日だったなら、平日にも再び現地へ行ってみます。休日と平日では、街の雰囲気がまるで違うように感じられることもあるでしょう。

また、昼間と夜間、晴れの日と雨の日など、異なるさまざまなシチュエーションで現地を見ることができれば、より的確な判断ができるようになります。

とはいっても、雨の日を待って何週間も結論を先延ばしにすることはできません。自分のこれまでの経験を生かしながら、想像力をフル回転させることも必要になってきます。

とくに土地を選ぶときには、その周辺地形や地勢を読み取るチカラも重要ですが、1度目よりも2度目、2度目よりも3度目のほうが、周囲の様子が分かりやすくなります。

2度目か3度目に現地を訪れるときには、十分に時間のゆとりをもって物件周辺の生活エリアや駅前の商店街、公共施設などを見て回るのもよいでしょう。

道路地図だけでなく、事前に不動産業者から住宅地図のコピーをもらっておくと大いに役立ちます。駅前や物件近くのスーパーで、食料品や日用品の価格チェックもできるといいですね。

さらに、余裕があれば平日の通勤・通学時間帯にも現地の最寄り駅を訪れて、実際に乗車してみるとよいでしょう。予想以上に混雑が激しい場合もあるほか、ちょっとした時間帯の違いで意外と空いている駅、車両などもあるものです。

物件そのもので気になる点、分からない点などがあれば、その都度不動産業者の担当者に聞いて確認するようにします。

部屋の中を再び見たいという場合、新築のモデルルームなどであればあまり気兼ねすることなく見に行けるでしょうが(契約をしつこく迫られる危険性はありますが……)、売主が居住中の中古物件の室内を再び見たいという場合には十分な配慮も欠かせません。

売主に過度な期待感を持たせたり、思わぬ迷惑を掛けたりする結果ともなりかねませんので、確認ポイントを整理し、ある程度の購入意思が固まってから見学(内見)の手配をしてもらうようにします。その結果、購入を見送ることになっても、それはそれで仕方のないことでしょう。

なお、再び現地へ行く場合、それが何度目であろうともできる限り同居する家族全員で出掛けるように心掛けてください。ひとりでは気付かないことも、何人かで見ることによって意外な発見もあるでしょうし、それぞれ気になるポイントも違っていたりするものです。


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