乳児育児/はいはい・つかまり立ち期

生後9ヶ月の赤ちゃんの成長と生活・育児のポイント

生後9ヶ月の赤ちゃんの成長と生活・育児のポイントを説明します。生後9か月になると、ハイハイが上手になって「つかまり立ち」や「高ばい」をする子も出てきます。離乳食では、自分で食べたい気持ちが強くなってくるので手づかみメニューを用意してあげましょう。発達で気になることなどがあれば、9~10ヶ月健診で相談してみましょう。

高祖 常子

執筆者:高祖 常子

子育てガイド

生後9ヶ月の赤ちゃんの成長と生活・育児のポイントは?

生後9ヶ月の赤ちゃんの成長

生後9ヶ月の赤ちゃんの成長

<目次>
 

【つかまり立ち】目の前の椅子やテーブルなどにつかまって立つ子も

椅子やテーブルなどつかまるものがあると「つかまり立ち」し始めます

椅子やテーブルなどつかまるものがあると「つかまり立ち」し始めます

ハイハイがとても上手になって、スピードも驚くほど早くなります。腰を上げてひざを浮かせて足を床につけた「高ばい」をする子もいるでしょう。

目の前に、椅子やテーブルなどつかまるものがあると、つかまり立ちをする子もいます。最初はつま先で立つ不安定な格好ですが、だんだんと足の裏全体を使って体重を支えられるようになります。

高ばいをしない子や、はいはいをしないでおすわりからいきなりつかまり立ちする子、なかなか立とうとしない子もいます。順番もスタイルもそれぞれですが、いずれは歩けるようになるので、心配いりません。どうしても気になるときは医師に相談を。9~10ヶ月健診を受ける時期ですので、そこで相談するのもいいでしょう。
 

【離乳食】手づかみレシピを用意してあげよう

自分で食べたい気持ちが強くなるので、手で持って食べられるメニューを用意しましょう

自分で食べたい気持ちが強くなるので、手で持って食べられるメニューを用意しましょう

前歯が生え始めた子も増えてきますが、かんで食べるのはまだ先で、歯ぐきでつぶして食べています。中にはそのまま飲み込んでいる子も。丸飲みしているようなら硬すぎてつぶせないのかもしれませんから、柔らかさを調節してみましょう。

離乳食が3回食に進んだら、間を4時間くらい開けて少しずつおとなと同じくらいの食事時間に近づけていきましょう。ただし、3回目の食事はあまり遅くなると胃腸に負担がかかります。遅くても夜7時には食べ始めるのが理想です。

自分で食べたい気持ちが強くなってくるので、手で持って食べられるものをメニューにプラスして。煮た野菜やパンをスティック状にしたものや、小さなおにぎりがおすすめです。スプーンを持たせても、また口にじょうずに運ぶことができません。持ちたがったら持たせてあげて、ママが手を添えて食べさせてあげると満足します。
 

【離乳食】食べムラ、遊び食べが始まります

離乳食もしっかりと食べるようになり、食べものの種類も増えて、いろいろな味を覚えていきます。微妙な味の違いもだんだんとわかってくるころです。

一方で、食べムラや遊び食べが盛んになるころでもあります。食べる量がばらばらだったり、食器に手を入れてかき混ぜたり、わざとこぼしたり。また、好奇心が旺盛になって食事中なのにほかのことに気を取られてしまうことも。

食事が進まない上に、周りを汚されるので、ついつい怒ってしまいがちですが、それではママも赤ちゃんも食事時間がつまらなくなるだけ。汚されて怒るよりも、汚されないように準備して楽しく食べるようにしましょう。ある程度の量を食べた後なら、「もうおしまいね」と片づけてしまいましょう。
 

【後追い】ママが行くところへハイハイでついていきます

少しでもママの姿が見えないと、泣きだしてハイハイで探し回ります

少しでもママの姿が見えないと、泣きだしてハイハイで探し回ります

ハイハイでの後追いも始まります。少しでもママの姿が見えないと、ワッーと泣きだしたり、はいはいで探しまわったり、ママの後を追ってトイレの中までついてきたりして、ママを困らせます。

赤ちゃんの好奇心は外へと向かっていきますが、心の中には不安もいっぱい。ママがそばにいてくれることで赤ちゃんは安心できるのです。赤ちゃんの気持ちを受け入れて、思いっきり甘えさせてあげて。家の中では、声がけをしたり、歌を歌ったりして、ママがそばにいることを伝えるとてあげるといいでしょう。
 

【ひとり遊び】集中力がつき、ひたすら同じことを繰り返していることも

集中力がついてくるので、しばらくの間を興味を集中していられるように

集中力がついてくるので、しばらくの間を興味を集中していられるように

「握る」から「つまむ」へとだんだんと手先の動きが発達してきた赤ちゃん。指先がさらに器用になって、親指と人差し指を使って小さなものもじょうずにつまめるようになります。中には親指と中指でつまむ子も。両手をコントロールすることもできて、両手に持った積み木をタイミングよく打ち合わせることも。

集中力もついてきます。しばらくの間、興味を集中していられるようになるので、ひとりで遊ぶ時間が長くなってきます。夢中になるとひたすら同じことを繰り返していることもあるでしょう。ティッシュの箱から紙がなくなるまで引き出すのも、このころ夢中になる遊びです。
 

【遊び】いたずら大好き!冒険心を大切にしてあげよう

ハイハイで動けるようになった赤ちゃんは、面白そうなものを見つけると、それに向かって猛突進。自分で確かめようとして、いろいろな物に手を出して、失敗することも多くなります。コンセントに指を入れようとしたり、流しの下から調理用具を引っ張り出したり、おいてあるものを端から倒していったり……。洗剤やママの化粧品、タバコなど、家の中には飲んだりなめたりすると危険な物がいっぱいです。

叱っても、赤ちゃんにはまだ理解できません。危険なものやさわられて困るものは、赤ちゃんの手の届かないところへ片づけましょう。

ママの言っている内容は分からなくても、ママの反応は気にしています。物を落としたときに「ダメでしょ」と言いながらひろってくれるママの反応が気に入って、何度も繰り返すこともあります。

おとなにとっては困ったいたずらでも、赤ちゃんにとっては、すべてが楽しいあそびや冒険。いちいち怒っていても仕方ありませんから、おおらかに構えて、気長につきあうのがコツです。
 

【服装】動きやすく着脱しやすいシンプルな服装に

動きが活発になるので、動きやすい服を着せてあげましょう。ハイハイができるようになると、おむつ替えを嫌がって逃げ出す赤ちゃんもいます。着たり脱いだりが楽なものがおすすめです。紙おむつもこの頃から、パンツタイプに変えるママも多いようです。

手先が器用になり、細かいものもつまんで口に入れてしまうので、洋服はなるべく装飾品のないシンプルなものにしましょう。

赤ちゃんの服装だけでなく、ママもシンプルなほうがいいでしょう。ママの首や耳についているきらきらしたアクセサリーにも赤ちゃんは興味津々。抱っこした時などに引っ張られると危険なことになりかねません。赤ちゃんのためにも、清潔を一番に心がけて、アクセサリーなどを使わないおしゃれの工夫を。   
 

月齢別・赤ちゃんの成長と生活・育児のポイント

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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