大勢の手が支える社会保障制度。その現状は?
社会保障給付費の現状
平成21年10月、国立社会保障・人口問題研究所から平成19年度の社会保障給付費の統計結果が発表されました。社会保障給付費は全体で91兆4,305億円、国民1人あたりの社会保障給付費は71万5,600万円になっています。これを「医療」「年金」「福祉その他」の分野別にみると下記のグラフのように全体の50%以上を占めています。(国立社会保障・人口問題研究所「平成19年度社会保障給付費」より)
(国立社会保障・人口問題研究所「平成19年度社会保障給付費」より)
また、平成19年度は国民所得の対前年伸び率が0.3%だったのに対し、社会保障給付費の対前年伸び率は2.6%であり、国民所得の3倍以上の伸び率となっています。この結果をみると、年金制度だけでなく医療や福祉の分野も含めて社会全体が高齢者を支えていることがわかります。公的な制度の充実で、老後の生活の安定が保障される半面、支出が増しているといえるでしょう。