ハーバードとも連携。医療教育の国際化を志向
関東圏では、国立大学で唯一歯学部を持つ東京医科歯科大学は、ハーバード大学医学部との提携で新たな展開を模索している
目指すところは、世界的な医療研究者の育成。WHO(世界保健機構)との連携により、アジア太平洋地域で広く使えるような英語による医療保健教材も多数製作され、国際フォーラムや国際教育機関で使われる予定である。
このような活動も大学教育の国際化推進プログラムの一貫だ。もちろん大学の医療教育レベルを世界的に高めるだけではなく、アジア、太平洋、アフリカ地域への医療レベルの向上に貢献するために、2007年度までに10カ国から35名の学生を受けいれて教育。授業はすべて英語で行われ、実習、論文指導などもすべて英語を公用語としている。博士課程の日本人学生の教育課程と同じもので、卒業生は博士号を取得できる。それぞれの国に帰った後は、医療保険の分野で多くが活躍。
欧米だけでなく、アジア太平洋地域に目を向けた戦略は、今後少子化の流れの中できわめて妥当な戦略と言えるだろう。