ニューリッチへの道/ニューリッチへの道

女性こそ自分ブランドを(3ページ目)

女性の多くは結婚、出産、子育てと、生活の変化に自分のキャリアが影響されやすいため、女性こそ自分ブランドがあると強いと言えます。

午堂 登紀雄

執筆者:午堂 登紀雄

ニューリッチへの道ガイド

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個人ブランドのシフトも芸能人を見るとわかりやすい

そして個人ブランドも同様に、マーケットの変化を取り入れていかなければなりません。これをブランドシフトと言いますが、ブランドシフトは芸能人やプロスポーツ選手を見ているとわかりやすいでしょう。

歌手としてデビューしても、騒がれるのは若い時だけです。すぐ次の若いタレントが出てきて人気を奪われます。そうすると、「若くてかっこいい」ではないところに活路を求めなければ、活躍の場がなくなります。

何人かは福山雅治氏のように自分で作詞作曲して独自性を出そうとします。ジャニーズに見られるように、演技を学び次の活躍の場をドラマや舞台に求める人も出てきます。また、トークを磨いてバラエティー番組に出るようになる人もいます。

もちろんその間も歌唱力を増していった人が、50代60代になってもコンサートやディナーショーでも集客できるようになるのです。例えば郷ひろみ氏や和田アキ子氏のように。

芸人の場合はもっと大変で、一発芸しか持たない芸人がすぐに飽きられテレビから消えていくのはよくある話です。綾小路きみまろ氏のように、特定の顧客層をターゲットにして、うまく自分のマーケットを作れればいいですが、漫才やバラエティー番組だけでは先細りです。そのため何人かは司会業へ進出し、島田紳助氏やダウンタウン、爆笑問題のような成功例も出ます。

本を出版する人は数多くいますし、絵を描いたり写真を撮ったりして個展を開く人もいます。企業とコラボレーションしてキャラクターグッズを開発する人もいれば、体を鍛えてスポーツジムをプロデュースしたり、お酒好きをアピールして飲食店をプロデュースしたりする人もいます。
芸能人のブランドシフトをうまく展開しなければ生き残っていけないというシビアさは、サラリーマンよりも大変です。

プロスポーツ選手でも、トレーナーやコーチ業だけではなく、経験を活かしてスポーツ用品の開発アドバイザー、国会議員などという人もいますが、これもやはり選手寿命が短いために、ビジネス界からのオファーもあるサッカーの中田英寿選手などのように、かなり有名選手でない限りブランドシフトは大変です。


ビジネスの場でも自分ブランドは進化させるべき

テレビに出ている人だから特別、ではなく、私たちビジネスパーソンにも時代の変化につれてブランドを進化させることが必要です。

営業力で創り上げたブランドと同じスタイルで、必ずしも本社で通用するわけではありません。さらに能力を高めなければ新しい仕事でも成果を出せるとは限りません。

企画力があれば、もっと活躍の幅が広がります。年齢の高まりとともに、組織をマネジメントする役割を期待されるようになりますが、そうした時にマネジメント力があれば、さらに活躍できるフィールドが広がります。

しかし、スタートとなった営業力もある程度維持進化させなければ、「昔はすごかったのに・・・」となりかねませんから。そうやって、当初作り上げたブランドをさらに横に広げ縦に深め、進化させていくことが重要です。

ブランドを維持し高めることは、時代の変化に迎合して主義主張を曲げるのではなく、進化させることなのです。ダーウィンは、生き残った種は強かったからではなく進化したからなのだ、と言いましたが、それは我々にも当てはまることです。

あるいは、今までのブランドを全て捨てて新たにブランドを創ると「ブランドチェンジ」いう考え方もあります。あなたに残された時間や注げる熱意にもよりますので、万人向けではないかもしれませんが、ブランドチェンジも必要に応じて考えなければならないかもしれません。

ブランドは一日にして成らず、しかし崩壊は一瞬です。不祥事を起こしてしまうと、再起するまでの苦労は並大抵ではありません。雪印のように崩壊するケースもあります。傷害事件や覚醒剤事件を起こして消えていく芸能人もいます。

もちろん、板倉雄一朗氏のように、倒産という傍目にはつらい経験を逆に活かしてブランドチェンジをはかるケースもあります。彼は倒産後、その体験を本にして一躍ベストセラー作家になりました。その後は、起業家あるいは起業を目指す人のための指導者的な事業をやっています。

エブリデー・ロープライスのウオルマートがもし高級品専門店を出すなら、ウオルマートではなく別のブランドを立ち上げなければ受け入れられないでしょう。富士フイルムのように、従来の銀塩フィルム事業を捨て、デジタルや医療の分野にブランドイメージをチェンジする、という方法もあります。

いずれにせよ、ブランドには進化が求められますから、時代の流れを読みながら自己研鑽を図る必要がある、ということです。
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