女性こそ自分ブランドを
自分ブランド、パーソナルブランディング、パーソナルマーケティング・・・。会社に依存せず、自分のブランドで勝負しようという考え方がポピュラーになってきています。
この考え方は、私は男性よりも女性のほうが適しているのではないか、と感じています。
なぜなら、女性の多くは結婚、出産、子育てと、生活の変化に自分のキャリアが影響されやすいからです。
女性の多くは、キャリアか家庭かという2者択一を迫られ悩みます。短視眼的に考えるとキャリアで遅れをとるとか、同期に先を越されるとかマイナス面のみがクローズアップされ、子供は邪魔などとなってしまいます。
しかし、人生を長い目でとらえて自分ブランドを構築する、という視点でライフステージの変化を受け入れると、そうした焦りは不要のものとなります。
数年間は仕事に没頭し、数年間は子育てに没頭する。そして数年間はのんびりリラックスした生活を送り、また何かを求めて走り出す。
自分の人生の各ステージにおいて、大切なもの・こと・人が変わることはよくありますから、どうせならそれらをじっくり味わった方が、心から楽しめますし、得られるものも大きいというものです。
だからこそ、実は女性こそ自分ブランドがあると強いと言えます。
国連大使の緒方貞子氏、コーン・フェリー日本支社長のフクシマ・橘・玲子氏、トレンダーズ社長の経沢香保子氏、イー・ウーマン社長の佐々木かをり氏など、どの人も、年齢を重ねるごとに知名度も魅力も、そしてファンも増えています。
女性芸能人の自分ブランディング力に注目
芸能人で言うとわかりやすいでしょう。例えば杉本彩氏は、モデルでデビューし歌手として一時は学園祭の女王とまで言われましたが、20代も後半を迎えるとテレビなどに出るチャンスも少なくなってきました。そこで彼女はダンスを習って自分を表現し、出版した本の中では女性としての体験を赤裸々に表現し、杉本彩というブランドに付加価値を付け始めました。そうしているうちに、下着メーカーや健康食品メーカーとコラボレーションの話が持ちよられ、40代に入ってなお新たなステージに向かっています。
また、モデルとしてデビューした神田うの氏も、パンストのデザインから始まり、宝飾品のプロデュースなど、幅を広げています。
彼女たちほどのトッププランディストではなくても、社内にちょっとした有名人はいると思います。有名人ということは、何かでブランドを持っているということであり、ブランドを持った女性は、年齢や容姿、キャリア中断やキャリアチェンジの呪縛から開放されるのです。
例えば外国人と結婚すると、一見周囲からは好奇の目で見られがちですが、その日常生活をおもしろおかしく語った本はベストセラーです。自分の子育て中の経験を活かして、保育施設を作った人もいます。主婦時代に株式投資を始めて成功し、セミナー講師として活躍している人もいます。