物価スライド特例措置で据置き

平成22年1月、厚生労働省が「平成22年度の年金額は据え置き、平成21年度と同額」と発表しました。平成21年度の年金額は、老齢基礎年金(1人分)は66,008円、厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)は232,592円です。厚生年金は、夫が平均標準報酬36万円で40年間就業し、妻はその期間すべて専業主婦であった世帯の新規裁定の給付水準です。

平成16年度の年金制度改正で「マクロ経済スライド」が導入されました。マクロ経済スライドとは、物価変動や被保険者の増減・平均寿命の延びを反映して年金額を改定する、と言うものです。年金額は、本来それに従って算出するのですが、現在支給されている年金は、平成12年~平成14年の物価下落時に年金額を据え置いた「物価スライド特例措置」により、本来の年金額より高い特例水準の額になっています。特例水準の年金額は、物価が上昇しても据え置き、物価が直近の年金額改定の基となる物価水準(平成17年度の物価水準)よりも下落した場合にはその分だけ引き下げ、となります。

平成21年の全国消費者物価指数(生鮮食品を含む総合指数)は、対前年比マイナス1.4%(2010年1月29日総務省発表)でした。年金額は1.4%減額されるはずなのですが、平成21年の物価水準は、平成17年のそれを0.3%上回っています。従って前述のルールにより、「年金額は据置き」となったわけです。