薄型デジカメ全部入り! ソニー DSC-TX7レビュー
DSC-TX7はソニー・サイバーショットのお家芸である薄型屈曲式のズームレンズを搭載し、かつすべての操作をワイド画面3.5インチタッチパネルで行うデジタルカメラだ。裏面照射型CMOSイメージセンサを搭載しており、暗所性能に期待ができる……おっと、「裏面照射型CMOSイメージセンサ」と聞いて眉をしかめたそこのあなた、逃げなくてもいい。
たしかに世界初の裏面照射型CMOSイメージセンサを搭載したDSC-WX1とDSC-TX1は高感度が必要となるシーンでこそ優れた特性を見せてくれたものの、一般的な撮影シーンではシャープネスがかかりすぎることが多々あり、結果としてノイジーな画像が生まれがちだった。
特に苦手としていたのがワイヤーなどの斜めに走る直線の描写で、その周囲にはざわざわとしたノイズが入る特性があり、低感度での撮影では「これは厳しくない?」というものがあった。
しかし、今回のDSC-TX7を使っている間、そういった破綻はほとんど見られず「フツーのデジカメ」として使うことができた。開発側が裏面照射型CMOSイメージセンサを使いこなせてきたということなのだろう。「ソニー Cyber-shot DSC-TX7 実写画像」を見ていただければ、そのあたりは理解していただけるだろう。
レンズは25mm相当スタートの4倍ズームレンズ。屈曲系ということもあり、原理的に画質面では不利(樽型歪曲収差が生じやすい)なのだが画像はうまく補正されている。
また、CMOSイメージセンサの得意技である高速連写にも対応している。秒間10枚までの連続撮影が可能となっている。さすがにハイスピードEXILIMほどの高速連写はできないが、一般的な用途としては充分な連写性能といえるだろう。
もちろん、裏面照射型なので高感度性能も高い。ISO400は実用感度として、被写体によってはISO800でも充分に使うことができるだろう。光学式手ぶれ補正機構の効きはそれほど高くないものの、高感度性能の高さと相まって手ぶれを十分に防いでくれるはずだ。