入籍・婚姻届/婚姻届の出し方

入籍の順番は?結婚式の前か後、いつにするのか

現在、入籍は結婚式前に済ませるという人が増えていますが、少し前まではけじめとして結婚式を境に正式に夫婦になる、というのが一般的でした。いつ入籍するか、適切な順番・タイミングやそのポイントについて考えてみましょう。

清水 恩

執筆者:清水 恩

結婚ガイド

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入籍の順番は結婚式の前と後、どっちがいい?

入籍の順番は結婚式の前か後どっち?

いつ籍を入れるのか考え方はいろいろ。ふたりにとってのベストタイミングは?

結婚式前に入籍を済ませるカップルが多くなりました。日本では、挙式をしなくても法的な結婚は可能です。役所に婚姻届を提出する、いわゆる「入籍」によって、法の上では正式な夫婦になれるわけです。

結婚式を経て入籍、という段取りがひと昔前は一般的でした。そうすることがけじめでもあるという考え方があり、現在でも親の意向でそうしなければいけないというケースもあるでしょう。結婚式を済ませてから、または結婚式当日に入籍するのが夢という人もいると思います。

当事者同士がベストと思うタイミングで入籍すればOKなのですが、時期によって何か違いがあるのでしょうか? いつ入籍をするかについて、ここでちょっと考えてみます。
   

行政や職場の制度を早く利用したいなら「入籍が前」

役所に婚姻届を提出し、受理された時点で二人は夫婦です。そうすることで、会社の福利厚生が利用できるようになったり、扶養控除(相手の働き方にもよりますが)が受けられたりするようになります。また、携帯の割引制度なども夫婦だからこその特典ですよね。

法的手続きが整ってはじめて、夫婦に対する制度が利用できます。そういった恩恵を早めに受けたい場合は入籍を先にして、結婚式を後にするという選択になるでしょう。

おめでた婚の場合も、まず入籍をするのがよいです。手元に残る母子手帳を新姓でもらいたいだとか、妊娠・出産に関する公的助成などを受ける際の利便性など、赤ちゃんのことで何かと行政とのやり取りが必要になるためです。
 

海外でのリーガル・ウェディング希望なら「入籍(届出)は後」

海外挙式を行う場合に、挙式日を入籍日とし、挙式した場所を戸籍に記載できる「リーガル・ウェディング(Legal Wedding)」というものがあります。どの国や地域でもできるものではないのですが、可能ならばぜひその方法でというカップルもいるでしょう。

リーガル・ウェディングの届出は日本で入籍済みの場合は受理されません。現地の正式な婚姻の手続きを踏むものなので、当然ながら未婚の状態でないとダメ。国や地域によって必要書類も違い、役所によって対応していない場合もあるようなので、よく調べるようにしてくださいね。
 

結婚式当日の入籍は時間的に可能?

挙式・披露宴に要する時間は、準備などを含めるとざっと7~8時間。ヘアメイクのスタートから、披露宴がおひらきになって着替えをし、会場を後にするまでにほぼ1日かかります。さらに2次会まで行うとなると、さらに長い時間が必要。主役がいないわけにはいかないので、途中で抜けて届け出ることもできません。では、結婚式当日に入籍するのは難しいのでしょうか?

婚姻届けは役所が年中無休で受理(または預かり)してくれるので、結婚式当日の入籍は物理的には可能です。単純に結婚式と入籍が同じ日付になればいいのなら、婚姻届を早朝や夜中に提出すればいいのです。

二人で一緒に届け出たいなら、会場に向かう前に役所に寄る、または夜中に役所に行くということになりますが、もし一緒でなくてもいい、代理の人に提出してもらってもいいということなら、比較的、拘束時間の短い新郎が提出する、家族に挙式後に代理で提出してもらうという方法もあります。
 

世代間で感覚が違うので必ず親にも相談を

ふたりの大切な節目だから入籍のタイミングは親の意見を聞いておくのが得策

ふたりの大切な節目だから入籍のタイミングは親の意見を聞いておくのが得策

正式な婚姻関係が成立するということは、つまり、実家の籍から外れるということです。親にとっては子が独立して一つの家庭を築くという、喜ばしくも寂しい出来事なのか、やはり結婚式を待たずに入籍ことに反対する親御さんもまだいらっしゃるようです。

特に女性側の親御さんに多いようで、娘を少しでも長く自分たちの娘として置いておきたいからかもしれません。

日本においては、結婚は家同士のつながりだという感覚がまだ根強く残っており、結納、挙式・披露宴、そして入籍と、結婚にまつわる節目をより重く考える人はたくさんいます。本人にとっても、そして家にとっても一大事である結婚。中でも法的な手続きである入籍をいつにするのかは、やはり二人だけで決めずに、両家の親とも相談をした上で決めたいものですね。

結婚の一般的な流れを踏むのであれば、両家の顔合わせ会食や結納など、本人と両家の親が一同に会する機会があり、そういった場で詳しいことを相談するもの。入籍のタイミングについても話題に出して、二人の考えを述べて承認してもらうのがいいでしょう。
 
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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