結婚式・披露宴の準備/披露宴のプログラム・演出

テーブル周りの演出/キャンドルサービス

「やりたくない演出」に数えられるキャンドルサービス。「挨拶回り」の意味を継承して登場した演出や、キャンドルサービスのちょっとしたアレンジを提案します。

清水 恩

執筆者:清水 恩

結婚ガイド

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メインキャンドル
テーブルを挨拶しながら回るのが目的のキャンドルサービス
披露宴の演出といえばこれ、というくらい定番化しているのがキャンドルサービス。誰もが1度は見たことがあるのではないでしょうか。

1970年代に帝国ホテルが始めたといわれるキャンドルサービスは、トーチを片手にテーブルを回り、テーブル上のキャンドルに火を点していく演出で、ゲスト全員に効率よくご挨拶回りをするために考案されたものです。

しかし、定着しているだけに、使い古された演出という印象があるのも事実。オリジナリティを出したいという要望に合わせて、新しい演出も登場しています。ゲストに与えるイメージもさまざま。その例をいくつか挙げていきましょう。

発光演出

各テーブルに小さなガラスの器が置いてあり、そこに2人で液体を注ぐと、もともと器に入れてある液体と混ざって光を放つ、というもの。「ルミ・ファンタジア」「アクアイリュージョン」などの名称で呼ばれています。

暗い会場の中で光ると「おおっ」という驚きの声が上がり、サプライズ的要素も抜群。光のカラーバリエーションも豊富になってきているので、テーマカラーやテーブルのお花のイメージに合わせることもできます。アレンジバージョンで、花びらに液体を塗ったものを入れると光るというものも出てきています。器の形もいろいろあって、装飾的要素もありますよ。

人気の演出で、見たことがあるという人も増えているため、最近は若干サプライズ感も薄れがち。人と違うことをしたいという思いで選ぶ場合は、お友達がやっていないことを確認するとよいでしょう。また、暗くなる会場でこそ演出効果が高いものなので、完全に暗くなる会場で行うのがおススメ。

バルーンスパーク

大きな風船の中に、小さな風船を入れたものをテーブルに置き、それを針の付いた棒で2人がスパーク、つまり割りながら回るというものです。小さい風船の方には、ガスではなく、空気を入れて浮かないようになっていて、大きな風船が割れるとポロンと落ちてきます。

会場内に風船が浮かんでいる様子はとてもかわいらしく、華やかさもあります。カラーバリエーションも豊富なので、装飾とのコーディネートも可能。可愛いものが好き、ラブリーな雰囲気にしたいという人にはおススメです。

小さい子どもがゲストにいる場合は、風船を目にしただけで大喜び。おひらきの際に、風船を手にしてうれしそうにしている姿もほほえましいですよ。ただし、風船をスパークするときの音や、割ること自体が苦手という方がいる場合、また、「割る」という行為が、ご年配の方には縁起が悪いと取られる可能性もあるので、しきたりにうるさいご親族がいるという場合は注意が必要かも。

ビールサーブ

野球場などで使っている、背中に背負う形のビールサーバーを新郎が背負い、ビールを注いで回るというもの。実は、新郎が「ぜひやってみたい」とリクエストする数少ない演出なんです。

本来、1人1人に注いで回るものなのですが、余程サーバーの扱いに慣れていないとスムーズに配ることが難しく、時間がかかってしまうので、各テーブルにピッチャーを用意して、そこに注ぐ形を取ることも多いです。新郎がビールを注いでいる間に、新婦が銘々におつまみを配るなどすれば、2人で一緒におもてなししている雰囲気も出ますね。

新郎新婦やゲストが無類のビール好きであるとか、面白さや楽しさを狙って選択されることが多いです。しかし、どちらかというと“三の線”の強いものなので、ゲストのノリがよくないと、ドン引きされる可能性も……。少々アレンジして、別のドリンクで行うことも可能。お洒落なイメージならワインやシャンパン、和風のイメージなら日本酒も使えますよ。ゲストのラインナップやイメージを考えて選択しましょう。

キャンドルサービスを変身させる

フローティング
形が変わるだけでキャンドルサービスがお洒落に変身
とはいえ、キャンドルの持つ温かな雰囲気も捨てがたい、と思う人もいるでしょう。ちょっとお洒落なキャンドルサービスはできないでしょうか?

ひと昔前は、テーブル装花の真ん中にニョキっと立ったキャンドルに点火をしたものでしたが、装花が自由なデザインに変わって、キャンドルの種類やカラーも豊富になりました。水に浮かべるフローティングキャンドルや、花などのモチーフのキャンドル、ガラスに光が反射して華やかなキャンドルホルダーなど、キャンドルの形を変えるだけで、イメージがガラッと今風に変わります。

装飾の打ち合わせの際に、フラワーデザイナーさんに相談すると、そういったアイディアを授けてくれるはず。また、持込みが可能なら、2人で気に入ったキャンドルを探して、それをテーブル上に置くということもできます。ただし、会場にトーチの手配だけはお願いしましょう。

キャンドルの灯の「ゆらぎ」には、癒し効果があります。ゲストのリラックスを誘って、披露宴がより和やかな雰囲気になるかも。キャンドルサービスを見直すのもひとつの方法かもしれませんよ。

テーブル回りに使える時間は大体15~20分程度。披露宴の中でも時間を長めに使う演出になります。それだけに、印象にも残りやすく、イメージを大切にして考えるとよい場面なのです。挨拶回りの意味を大切にしながら、ゲストに楽しんでもらえる内容を考えてみてください。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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