1、フレーヴァータイプ
香りの華やかさ、爽やかさが特徴。軽快な味わいで「すがすがしい飲み口」がキーワード。近年人気で、原料を問わず、さまざまな商品が開発されている。
2、ライトタイプ
もっとも軽快な風味。飲み方を選ばずカジュアルに楽しめる。「すっきり感」がキーワード。一般市場で最も消費量が多いカテゴリー。
3、リッチタイプ
最も味わい深いタイプ。「コク」がキーワード。とくに九州地域の伝統製法で造られたものに多く、各地域の飲酒文化を反映させた楽しみ方が基本。焼酎の醍醐味を味わえるカテゴリー。
4、キャラクタータイプ
重厚で個性的な風味。特別な製法で造られ、熟成方法にもこだわったタイプ。キーワードはずばり「個性的」。通好みで、高価なもの、希少価値の高いものがある。
(NPO法人FBO(料飲専門家団体連合会)テキスト「焼酎の基」より)
ここでは、コクと深みをもつ「リッチ」タイプのベスト5を紹介しよう。
5位:あおちゅう 伝承
東京都にも伝統の焼酎がある。そう、伊豆諸島がその産地。間違いなく東京都だ。なかでも八丈島から南へ70kmの絶海の孤島「青ヶ島」で造られる芋焼酎「あおちゅう」は、いまや幻の芋焼酎として大人気。
今回のランクインは「あおちゅう 伝承」。実はおなじ「あおちゅう」というブランド名で、3種類が存在する。詳しくは↓の紹介記事をご覧いただきたい。「リッチ」タイプの焼酎としては、とくに「伝承」が際立っている。芋と麦麹を同時に混ぜる「どんぶり仕込み」で造られる「伝承」は、甘く香ばしい香りに、とろみさえ感じる濃厚な味わいとアフターの切れのよさが、実に後を引くタイプ。ストレートでリッチさを体感したい。
関連記事:あおちゅう紹介記事
<DATA>
700ml 3,000円程度
■青ヶ島酒造合資会社
住所:東京都青ヶ島村無番地
電話:04996-9-0135
4位:どなん
花酒とも呼ばれるアルコール60度の「どなん」を造る国泉泡盛は合名会社として1958年創業。人口添加物を一切使わず、蒸米も蒸留も昔ながらの直火式釜を使い、手造りで長い伝統を伝える花酒や泡盛を造り続ける。「どなん」の由来は、天候が非常に不安定で「渡難(どなん)」の島、与那国から。また、与那国島を指す島の言葉「どに」からともいわれる。
アルコール度の規制のある焼酎の中で、伝統酒ということから与那国の酒造場だけが唯一アルコール60度を認められている。花酒とは、蒸留の最初(ハナ)に出てきたお酒というところから。いわば焼酎の一番絞りだ。60度という数字に一瞬ひるむが、味わってみると、意外にもまろみがありなめらかな口あたりに驚く。もちろん、しっかりとしたアルコールとミネラルたっぷりの硬水仕込みらしく、全体に骨太でパンチのある味わいが楽しめるリッチタイプだ。とくにここでは、「クバの葉」で巻かれた南国の野趣あふれるボトルをおすすめしたい。
<DATA>
1800ml 7,000円
600ml 2,600円
360ml 2,200円
100ml 820円
(どれもクバ巻き)
■国泉泡盛合名会社
住所:沖縄県与那国町字与那国142
電話:0980-87-2315
3位:信濃の仁右衛門
あっさりさっぱり癖がないそば焼酎だが、この信濃のそばを使用した地焼酎は、長野県佐久市の清酒蔵伴野酒造が造る、そば焼酎としてはリッチな風味のそば焼酎だ。清酒蔵らしく、「黄麹菌」を使用し、やはり清酒と同じように三段仕込で手間暇をかけて仕込まれる。
そばの使用量は8割と非常に高く、米麹ベースならではの柔らかいボディーと、そばのすっきり爽快感も併せ持つ品のいいリッチタイプだ。やはり、信濃のそば料理とともに楽しみたい。そば湯割りにはもちろん最適。あっさりタイプの「黒姫」もある。
<DATA>
1800ml 1,953円
720ml 945円
■伴野酒造株式会社
住所:長野県佐久市野沢123
電話:0267-62-0021
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