おすすめ泡盛2位:於茂登
日本で最も早く夏が来るビーチ、石垣島川平湾。美しいエメラルドグリーンの海を目の前にする蒸留所が、高嶺酒造所だ。昔、我らが先輩、田崎真也さんとの社員旅行(!)で訪れて以来、すっかりファンになってしまった。
突然の訪問にもかかわらず、親切に蔵を案内してくださり、きき酒をすすめていただいた。そのしっかりとした旨味、とろりと蜜のような舌触り、けれどドライで後味はすっきりというバランスに驚いた。なんでも、高嶺酒造所では、ほかの蔵より黒麹菌の量が多く含まれる「老麹」を使用している。いわゆる「麹を熟成させる」ことで風味の強い泡盛が生まれるのだ。
さらに、現在ほとんどの蔵が連続式蒸留のなか、この高嶺酒造所は大正時代から使用する「直火式地釜」での蒸留を行っている。時間がかかるが少しずつ蒸留されるため、キレイな旨味を抽出できる。また、ゆっくり混ぜながら加熱するため二日酔いの原因アセトアルデヒドが残りにくいというメリットもあるとか。これはうれしい。
メインアイテムの「於茂登(おもと)」を一口に含めば、川平湾のやさしい波に揺られてるような気持ちになる。体中のコリと心のコリがすっとほどけていくのがわかる。
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アルコール 30度
1800ml 1,570円
600ml 625円
360ml 415円
■有限会社高嶺酒造所
住所:沖縄県石垣市字川平930-2
電話:0980-88-2201
おすすめ泡盛1位:カリー春雨
創業は戦争の傷跡生々しい1946年。長年桶売りをしていたが、平成元年に先代のあとを継いだ宮里徹氏が、伝統の酒造りをデータ化し研究を重ね、見事市場に甦らせた。桶売り時代の酒はクースーとして売り先にひっそりと保存されているとか、量より質重視で造られるゆえに、出荷量は極少量であるとか、「新酒」といえども1~3年は安定させて出荷するとか、いつ飲まれるかを計算し緻密な商品設計をしているとか、昭和50年の沖縄サミットにて皇室献上酒としても使用された実績や、晩餐会のためのブラインドテイスティングで1位になるなど、ともかく「幻」とよばれる所以満載の春雨なのだ。
しかし、人気の一番の理由は、まさに味わい。一口目はすっきりとクリアでなめらかだが、中盤から柔らかい旨味がでて、泡盛特有のミネラルの風味と旨味が広がる。アフターにはアーモンドやカシューナッツみたいな香ばしさが驚くほど長く心地よく残る。ともかく、素直においしいと思える泡盛だ。ちなみに、「カリー」は、めでたいの意味で、縁起をよくさせるときに「カリーをつける」という。堂々1位の「カリー」で乾杯!
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カリー春雨 30度 720ml 1,670円
1800ml 2,600円
■宮里酒造所
住所:沖縄県那覇市小禄645
電話:098-857-3065
おすすめ泡盛番外編:泡波
島民の共同事業として1953年創業。家族で手作業で造られるゆえ、生産量は極わずか。今では、島民でもなかなか入手できないとか。味わいは、すっきりとドライな風味だけど、どこか土っぽいような、塩っぽいような、ミネラルの風味がつまった、心地いい複雑さがある。
日本最南端の人が住む島、波照間で造られるミステリアスなイメージの泡盛だけに、少々クレイジーな騒がれをしているようだ。本来ならば、島で味わうべき島酒だろう。
■波照間酒造所
住所:沖縄県八重山郡竹富町字波照間156
電話:0980-85-8332
泡盛の風味を楽しむ、お勧めの飲み方
ここまでいろいろ説明してきたので、最後にお勧めの飲み方を紹介しよう。沖縄本土ではお湯割りやお燗が伝統的なようだけど、友田流は、オンザロックか水割り。南国沖縄の焼酎泡盛には、やっぱりこれが似合う。
まずは、水割りで楽しみたい。2杯目はシークヮーサーのジュースを絞り入れて飲むと爽快!続いて、沖縄名産の「ウッチン茶(ウコン茶)」で割ると、ヘルシーに飲めて悪酔いしないのでお勧め。
また沖縄には「沖縄地サイダー」や「塩サイダー」「ウッチンサイダー」といった個性派サイダーがたくさんあるので、これらで割るのもいい。
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