精養軒流の伝統フレンチとのマリアージュはいかに?
クラシックなインテリアのレストランで、今から空けられるボトルに期待が高まる |
1928年(昭和3年)に建築された学士会館は、国登録有形文化財にも登録されているクラシックな空間が魅力。レストラン「ラタン」は、伝統的な精養軒スタイルのフレンチを提供してくれるレストランで、古典的なフレンチを得意とする大坂勝シェフが、饗されるすべての「獺祭」銘柄をテイスティングし、料理を考案してくださった。
当日のメニューは以下のとおり
・Amuse Bouche(お酒に感謝 お楽しみ先付け)
・Foie gras poele en navet comme HOUSHO(フォワグラのポワレ近江蕪の奉書巻き)
・Morue a la meuniere et laittanc(真鱈と白子のムニエル ケッパーソース)
・Granite(一寸小休止)
・Canard roti et poireau au lardon(仏産鴨のロティ 葱とベーコンのアンサンブル)
・Dessert et Café(デザートとコーヒー)
まずは、「発泡にごり酒50シャンパン瓶」
大人気のシャンパンスタイルの発泡清酒。米の旨さが生きる |
注ぐタイミングによって、濁り具合が変わる。これもお話のネタのなるポイントだ |
「純米大吟醸50」
フォワグラが見えない奉書巻き風。発泡酒も良く合う |
薄切りの蕪に巻かれたフォワグラは、同じ蕪のすり流しと鴨の出汁のせいか、脂っこく感じない。日本人シェフらしい仕事と感じる仕上がり。50%精米の大吟醸のまろやかさが、料理とよくマッチ。料理の軽やかさとコクに、お酒が持つみずみずしさと旨味がぴったりくる。
「磨き二割三分」
はいー、きたー、人気の磨き23%の純米大吟醸! 繊細な真鱈の旨味、白子のとろとろ感に、「二割三分」の華やか過ぎないフルーツ香と柔らかく練れた舌触りとまろみが、もう、最高のハーモニーを奏でる。とてもゴージャスな組み合わせ。紫色の庄内葱とノリの風味満載のソースは塩味がぐっときいていて和風のテイスト。塩味が日本酒のおいしさを引き立ててくれる。
「磨き二割三分」のグラニテに感動!
清酒の香りが華やかに香るグラニテ。フランス人も好きそう |
蕪と「磨き二割三分」のグラニテ(お口直しに出される粗いシャーベット)。しっかり清酒の香りがあり、品のいい甘みが心地いい。もう、参加者、満面の笑み。
「磨き三割九分」
伝統的な鴨の料理。厚みと飲みごたえある「39」がバランスをとってくれる |
バルバリ産の鴨。きめ細かで野趣あふれる鴨らしい赤身肉の噛み応えと香ばしさがいい。ややソースが少なめで、「焼き鳥」感覚のあるお皿。これは、日本酒に合わないわけがない。ややボディ感のある「三割九分」は、お肉の重い旨味も肉の食感も焼いた香ばしさも、すべてを受け止めてくれる許容量があるようだ。
デザートにも「獺祭」をあわせたい。スイーツと日本酒の相性の良さももっとPRしたいところ |
高度の磨きがメインコンセプトである「獺祭」には、なぜかそれがないところが、とても不思議で、魅力に感じられる。
ステキな笑顔の桜井社長(左)と大坂シェフ(右) |
料理を用意してくれた若きスタッフの方たちと食後の歓談もうれしい |