日本酒/おすすめの日本酒

日本酒とチーズのおいしい関係(2ページ目)

「花垣」の銘柄で知られる福井県大野市の南部酒造場が主催する勉強会「膳々花垣(ぜぜはながき)酒塾」に参加してきた。テーマは「日本酒とチーズのおいしい関係」だ。

友田 晶子

執筆者:友田 晶子

日本酒・焼酎ガイド


友田流に、印象的だった組み合わせをまとめてみた。

「パイナップル風味のクリームチーズ」は、「大吟醸」「うすにごり」のフルーティーさとベストマッチ。これは驚き。食べやすいうえに華やかな風味で、これは使える組み合わせと実感。
また、にごり酒の甘味ともとてもいい相性。

◎脂肪分が70%という超クリーミーな白カビタイプの「ブルソー」には、甘味のある「にごり」「貴醸酒」がいい。これがカマンベールやブリーだとまた違う印象になるだろう。

◎チーズと日本酒の組み合わせでいつも感じられるのが「シェーブル」と日本酒全体との相性が、意外にもすこぶるいいということ。青臭いような乳臭いような癖のあるシェーブルだが、日本酒と一緒になるとクリーミーさが増し、不思議にどちらもおいしくなる。今回はすべての日本酒と好相性であった。

「ロックフォール」をはじめとした青かびタイプは、塩味が日本酒と好相性。とくに「貴醸酒」とはベストマッチ。教科書どおり(癖のある青かびには甘口のお酒が合うというルール)とはいえ、やはり間違いない組み合わせ。この日状態のよかった「スティルトン」はとくにすべてのタイプのお酒と好相性。

◎セミハードの「サン・シモン」やハードの「ミモレット」は、チーズの組織がぼそぼそと感じられイマイチ。これはちょっと意外だった。「ミモレット」はカラスミのようで日本酒にはよく一緒に合わせていたから・・・。お燗酒と一緒にだと、口中でチーズが柔らかくなるのでいいのかも・・・。

◎ハードの「パルミジアーノ」は、「純米系」「貴醸酒」と好相性。旨味と塩味が日本酒を甘くする。

一気に集中して相性をみる

<総評>
今回の体験でわかったこと。
チーズと日本酒を合わせるときに「おいしい」と感じられるのは、
・「クリーミーな余韻がある」
・「チーズに塩味と旨味がある」
・「チーズの酸味と日本酒の酸味が同調する」
の3点。

逆に、「おいしくない」と感じられるのは「後味に、苦味、えぐ味、臭み」が感じられるとき。これをポイントにすると素敵な組み合わせを発見できそうだ。

今回の結果、参考になっただろうか。
あなたのお好みの組み合わせは、いかがだろうか。


南部酒造の南部社長からは、今年のお酒の出来の報告が。


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