友田流に、印象的だった組み合わせをまとめてみた。
◎「パイナップル風味のクリームチーズ」は、「大吟醸」や「うすにごり」のフルーティーさとベストマッチ。これは驚き。食べやすいうえに華やかな風味で、これは使える組み合わせと実感。
また、にごり酒の甘味ともとてもいい相性。
◎脂肪分が70%という超クリーミーな白カビタイプの「ブルソー」には、甘味のある「にごり」や「貴醸酒」がいい。これがカマンベールやブリーだとまた違う印象になるだろう。
◎チーズと日本酒の組み合わせでいつも感じられるのが「シェーブル」と日本酒全体との相性が、意外にもすこぶるいいということ。青臭いような乳臭いような癖のあるシェーブルだが、日本酒と一緒になるとクリーミーさが増し、不思議にどちらもおいしくなる。今回はすべての日本酒と好相性であった。
◎「ロックフォール」をはじめとした青かびタイプは、塩味が日本酒と好相性。とくに「貴醸酒」とはベストマッチ。教科書どおり(癖のある青かびには甘口のお酒が合うというルール)とはいえ、やはり間違いない組み合わせ。この日状態のよかった「スティルトン」はとくにすべてのタイプのお酒と好相性。
◎セミハードの「サン・シモン」やハードの「ミモレット」は、チーズの組織がぼそぼそと感じられイマイチ。これはちょっと意外だった。「ミモレット」はカラスミのようで日本酒にはよく一緒に合わせていたから・・・。お燗酒と一緒にだと、口中でチーズが柔らかくなるのでいいのかも・・・。
◎ハードの「パルミジアーノ」は、「純米系」や「貴醸酒」と好相性。旨味と塩味が日本酒を甘くする。
一気に集中して相性をみる |
<総評>
今回の体験でわかったこと。
チーズと日本酒を合わせるときに「おいしい」と感じられるのは、
・「クリーミーな余韻がある」
・「チーズに塩味と旨味がある」
・「チーズの酸味と日本酒の酸味が同調する」
の3点。
逆に、「おいしくない」と感じられるのは「後味に、苦味、えぐ味、臭み」が感じられるとき。これをポイントにすると素敵な組み合わせを発見できそうだ。
今回の結果、参考になっただろうか。
あなたのお好みの組み合わせは、いかがだろうか。
南部酒造の南部社長からは、今年のお酒の出来の報告が。 |