なんと「あおちゅう」は3種類?!
八丈島からさらに南に70km。そこには「絶海の孤島」とよばれる青ヶ島がある。人口200人弱の小さな島。実はこの島に、全国の焼酎好きの間で「幻」とささやかれている芋焼酎があるのだ。その名は『あおちゅう』。
飲んだことあるって?
では、そのボトル、以下のどれでしたか?
(1)あおちゅう
(2)これもあおちゅう
(3)これだってあおちゅう
え、3種類?
知りませんでした?
はい、この「あおちゅう」、3種類ございます。
それぞれの違い、説明しよう。
(1)あおちゅう伝承
材料の芋・麦・麦麹はすべて青ヶ島産。麦麹の麹菌は「オオタニワタリ」という大きな葉っぱから自然に繁殖させたもの。重要な特徴は「どんぶり仕込み」とよばれる製法で、普通、一次もろみと二次もろみを分けて二段仕込みをするところ、芋と麦麹を同時に混ぜ、一気にもろみを造るやり方。量産できない昔ながらの伝統方法だ。
甘く香ばしい香りに、その香りのイメージどおりのまろみと後味に心地よく残る香ばしさが非常に印象的。想像以上に洗練されており、ドライ感もありながら品のいいコクが感じられ、全体のバランスがすばらしい。ストレートでおいしい芋焼酎。(私の好きな大分麦焼酎“兼八”にちょっと似ているような感じ)
700ml 3,000円程度(友田しらべ)
(2)青酎・池の沢
芋と麦・麦麹は島内産と島外産を使用し、芋焼酎と麦焼酎を1対2のわりあいでブレンドしている。麹は白麹。「青酎・黒ラベル」と呼ぶ人もいる。
香りは比較的穏やかで、味わいも全体にややすっきりとかろやか。「伝承」と比べるとよりシンプルで飲みやすい印象だが、芋のまろみ、麦の香ばしさがバランスのいいタイプ。
700ml 2,700円
(3)あおちゅう
かわいい芋のイラスト。これはいわば1と2の中間のようなタイプで、芋、麦麹は島外産も使用するが、麹は自然麹でどんぶり仕込みをしている。小瓶もある。
今回はテイスティングなし(残念)。
700ml 2,850円
→なんと「あおちゅう」はこれだけではなかった!