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おでんに合う日本酒は? タネ別おすすめベスト5!

おでんといえば、日本酒でしょう。冷やから常温、ヌル燗に熱燗まで、温度もいろいろに楽しめる。おでん種別に、ぴったりの日本酒を選んでみた。皆さんの地元のおでんと地酒の組み合わせやこれぞベストマッチという組み合わせも、ぜひ教えてくださいね。

友田 晶子

執筆者:友田 晶子

日本酒・焼酎ガイド

おでんに合う日本酒! 相性抜群のタネ別おすすめベスト5! 

おでんに合う日本酒は? 

おでんに合う日本酒は? 


そろそろおでんが恋しくなってくる季節。
あなたは、どんなおでんがお好き?
関東風? 関西風?

静岡の黒はんぺんも人気だし、しょうが味噌だれでつぶ貝の青森おでんも魅力的だし、愛知の八丁味噌おでんは癖になるし、讃岐うどんとお供のカラシ味噌で飯だこやじゃこ天おでんも忘れちゃいかん、湯葉や生麩の京風おでんでしっぽりもたまらないし、意外なところで沖縄のテビチなんてぇのもイケル。そうそう、わが故郷福井のおでんは串刺しにした薄切り三角こんにゃくに粒入り和ガラシ味噌が定番。

ああ、いろんなタイプがあって案外飽きないし、おまけに懐にも優しい。おでんって本当にえらいのだ。

そんなおでんと一緒に飲むなら、もちろん日本酒。
冷やから常温、ヌル燗に熱燗まで、温度もいろいろに楽しめる。
さて、おでんにぴったりの銘柄は?
うん、気になるのは、そこだ。
気になるなら探してみよう。

・・・ということで、人気のおでんの種に一番ぴったりくる日本酒をセレクトしてみた。あくまで友田個人の独断。皆さんの地元のおでんと地酒の組み合わせやこれぞベストマッチという組み合わせも、ぜひ教えてくださいね。
 

【5位】 牛すじ・たこ・つぶ貝……賀茂鶴(広島)、「上等酒」

関西おでんにはかかせない牛すじ。柔らかいけど噛み応えもあって、ぎゅぎゅっと凝縮した旨味と出汁が最高。

少し甘辛い出汁に唐辛子がアクセントになったこの一皿には、辛口だけど柔らかさとまろやかさがある「賀茂鶴」(広島)の「上等酒」をヌル燗でいこう。おでんの中ではしっかり濃い風味の牛すじをちゃんと受け止めてくれる度量のあるお酒だ。
牛すじ以外にも、やはり出汁がきいた歯ごたえのあるタコやつぶ貝にもベストマッチ。
品格あるラベル。柔らかい味わいが多い瀬戸内産日本酒でもこれはちょっぴり辛口。 
 
柔らかく煮込まれた牛すじ。関西ならではの具材でんな。
 

【4位】 豆腐類……ハクレイ(京都)、「京女」

湯豆腐、厚揚げ、生湯葉、がんもどき・・・と変幻自在に姿を変えるお豆腐も、おでんには欠かせない種。あっさりしなやかなその生地に出汁が染み込み、上品な旨味を楽しませてくれる。

はんなりなめらかなお豆腐種には、やさしくとろりと甘いハクレイ酒造「京女」のヌル燗を。甘いが旨いに通じることを実感できる組み合わせだ。
甘さがちょっとというときにはオンザロックもおすすめ。生湯葉と一緒だと爽快な印象になる。
本来日本酒は甘いもの。日本酒好きなら、これを選びたい。
 
ネギたっぷりの関西風がんも。箸を入れた瞬間出汁がじゅわっ。
 
上品な甘味がうれしい生湯葉。
 

【3位】 こんにゃく・しらたき……白瀧(新潟)、「本醸造復刻版」

わたしゃ、なんといっても、こんにゃく・しらたきが一番好き。素材そのものには味がないのに、おでん出汁が染みに染みて、ひと噛みした瞬間にじゅわ~っと口中に広がる出汁のシャワーがたまらない。さらになんといっても独特な歯ざわりがいいよねぇ。

繊細でしゃくしゃくとした噛み応えにはすっきり軽やかで瑞々しい新潟系の「白瀧」を。え? しらたきに白瀧って、単に名前で合わせただけだろうって? はい、そのとおり。
でも、この「本醸造復刻版」は新潟系としてはやや濃い目の味わいなので、こんにゃくやしらたきの風味を生かしてくれるよ。
 
明治の人気酒を再現した復刻版。飽きのこない味が魅力。
 
一見あっさり、実は味わいが染みたこんにゃく。歯ざわりもポイント。
 

【2位】 練り物……菊正宗(兵庫)、上撰

自分でおでんを作ったことありますか? おでんの味わいの要は実は練り物にある。これを入れないとおでんの味には絶対ならないのだ。それほど大事な練り物たち。適度な脂分が甘味とコクをかもし出してくれる。

これには王道「菊正宗」の上撰を熱燗で。はんぺんの柔らかい旨み、じゃこ天の香ばしい旨みに、これほどぴったりのお酒はない。
地球に生まれて、いや日本に生まれてよかったーっ!なのだ。
 
この品のあるラベル。安心感があるがどこか衣を正したくなるお酒だ。
 
ふわっとした食感がポイントのはんぺん。
 
チクワにじゃこ天にいか天。おでんにかかせないネタたちだ。
 

【1位】 大根・トマト・野菜類……伯楽星(宮城)、純米吟醸 or ひやおろし

おでんのネタの王様は、だれがなんと言おうと大根だろう。ほっくりと柔らかく、それでいて瑞々しく、た~っぷりの出汁を含んだ半透明の大根さま。関東風でも関西風でもコンビニ風でも魅力たっぷりの大根さま。あなたがいてこそおでんです。

この魅力たっぷりの大根には、クリーンな瑞々しさと上品なコクと香ばしい余韻を持つ宮城の
「伯楽星」をあわせたい。落ち着いた吟醸香も大根の繊細さとすばらしくバランスする。飽きのこない組み合わせは、絶対お試しあれのベストカップルだ。

また最近人気のトマトおでんや青野菜のおでんにも、瑞々しさとなめらかさのある伯楽星はぴったり。

お醤油がしみた関東風には、ひと夏寝かせた秋の限定酒「ひやおろし」を合わせよう。角が取れた円熟味ある酒質と芯のある関東煮(かんとうだき)は最高の相性を見せてくれる。
 
こちらは生詰酒。「ひやおろし」はこの時期ならではの、ひと夏越えの熟成酒だ。冷やでもお燗でもいい。
 
花かつおとおぼろ昆布がたっぷりのあっさり風大根おでん。

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