日本酒/おすすめの日本酒

立春の朝お届け『立春朝搾り』30銘柄勢揃い

立春は長い冬が終わり暖かな春がやってくる節目の日。この日の朝に搾った縁起のいいお酒「立春朝搾り」をご紹介。搾りたての新酒で春を祝いましょう。

友田 晶子

執筆者:友田 晶子

日本酒・焼酎ガイド

2月4日は立春

季節感のない昨今ではあるが、長く寒い冬が終わり暖かな春がやってくる節目の日だ。この日の朝に搾った、いわゆる『立春朝搾り』の日本酒を、その日のうちに届けてくれる、なんともうれしい季節感たっぷりのイベント販売がある。

「立春朝搾り」のお酒たち


まだ暗いうちから酒蔵に集まる酒屋さん達
立春の早朝、お酒屋さんや問屋さんが取引のある蔵元に集まり、搾ったばかりの日本酒のラベル張りや箱詰め作業を行う。さらに蔵元近くの神社でお払いを受け、飲み手造り手の無病息災を祈り、そのままお客様にお届けするのだ。
搾りたてをその日のうちに飲めるうえに、神社でお払いなんて、なんだかありがたいではないか。

企画は日本名門酒会。始まりは8年前、栃木の第一酒造(開華)が始めたものだとか。今年はこの企画に賛同した蔵元が30蔵に増えた。1蔵で始めたときは4000本程度(720ml)の成果だったが、25蔵が参加した昨年は85000本という伸びをみせた。30蔵参加の今年はなんと10万本達成の予測が出ている。一日でこれだけの量の日本酒が飲まれるというのは、ある意味すごい。


倉庫の片隅でラベル貼りの作業開始
参加蔵はホームページなどで見ていただくとして、中身はどの蔵も「純米吟醸生原酒」か「特別純米生原酒」。ラベルも『平成十八年丙戌二月四日』と文字入りの、ちょっと見、どこやらの占い本のようなインパクトのある風情で統一されている。

各蔵それぞれの個性はあるだろうが、寒仕込みの出来たて搾りたてだから、味わいは清冽な岩清水のごとく、瑞々しく、華やかで、もぎたてのりんごや桃やグレープフルーツのように新鮮だと思う。そう、思うのみ。だってこれを書いているのは1月中旬。まだ私の手元には来ていないのだ。



作業が終わったらお客様と参加者の一年の幸せを祈りお祓いを受けます
相性のいいおつまみは?と考えたが、これは搾りたての新鮮さを立春当日にゴクリと飲む、その神聖さとか縁起の良さとかが身上のお酒だと気がついた。まずはお祓いを受けたままの生の状態をしっかり体に流し込みたい。季節の節目に飲む清め酒。家族や仲間の幸せを祈願して乾杯に使うのがしっくりくるように思う。

 メーカーも料飲店もますますカレンダー・プロモーションに力を入れるようになってきたが、日本の国酒ならバレンタインデーやホワイトデーよりも、立春や、雨水、啓蟄、お彼岸に開眼させてほしい。日本酒の魅力は、ぜったいそこにあると思うから。



日本名門酒会(株式会社岡永)
  企画室担当 森清 03-3663-0330

  ・『立春朝搾り』 720ml  1,575円



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