[7]純米か本醸造か
- 純米酒・・・・・コクとふくよかさ
- 本醸造酒・・・なめらかさと艶のある舌触り
[8]火入れをするかしないか
- 生酒系・・・フレッシュで爽快。若々しさ、固さ、荒々しさ、アルコール感、涼しげ、ミネラルウォーターのよう。
- 火入れ系・・・まろやか、落ち着き、なめらか。
[9]割り水をするかしない(=原酒かそうでないか)
- 原酒・・・アルコール感、辛み、刺激、コク、しっかりと骨太、ぽってりとした重み。
- 割り水・・発酵後、出来上がったお酒に水を加え、味を調整したお酒。やわらかさ、なめらかさ、マイルドさ、軽やかさ。
[10]濾過するかしないか
- 濾過する・・・クリアでクリーン。軽やかですっきり爽やか。
- 濾過なし・・・クリアなものから、ほんの少し濁りがあるもの(=おりがらみ)、白く白濁しているもの(=にごり酒)までいろいろ。コクと旨味がある。
[11]しぼりたてか熟成か
- 絞り立て(=出来立て)・・・フレッシュでさわやか。荒々しさ、固い、微発泡の刺激、酸味、ミネラルウォーターのよう。
- 熟成・・・なめらか、落ち着き、コク、深み、旨味、リキュールやブランデーのよう。
また、[1]米、[2]水、[6]仕込み時の温度、などから地域性が出て、それが地酒の特徴となります。代表的な地酒には以下のようなものがあります。
●灘、伏見・・・硬水の灘(兵庫)のお酒は、からりとキレのある男酒、軟水の伏見(京都)のお酒は、しっとりやわらかい女酒になります。
●新潟の淡麗辛口・・・雪深い新潟は、自然に寒仕込みになる地域。すっきり上品な味わいの淡麗辛口に仕上がります。
●岐阜の濃醇旨口・・・岐阜や滋賀の一部では、コクと旨味、さらには甘味のあるこってりタイプのお酒が造られています。濃醇旨口といい人気があります。
●瀬戸内海の内側と外側・・・瀬戸内海に面した地域は、わからく甘味のあるお酒が、日本海側と太平洋側の地域は、すっきり辛口のお酒が多いといわれています。
●岡山赤尾雄町と宮城ササニシキ・・・「雄町」の中でもブランドは岡山の赤尾雄町。十分なコクとしっかり骨太の男性的な味わいになります。
また、ごはんでも知られる宮城のササニシキはすっきり軽やか、ソフトな仕上がりのお酒になります。
こんな違いが生まれる日本酒、ちょっと難しいように見えるかもしれませんが、いくつかのお酒をならべて味比べしてみると、きっと、違いが見えてくるはず。
え、何本も開けるのは難しい? では、180mlや300mlくらいの小ビンを数本揃えて味比べしてみてはいかが? デパートやスーパー、コンビニでたくさん売られていますよ。もしくは、日本酒好きが集まって、きき酒会を開くのも一興。一人1本持ちよりにすれば、集まった人数分のきき酒が出来ます。
あまった時は、しっかり栓をして冷蔵庫に。あっさりしたものであれば2、3日。しっかりコクのあるものなら4、5日もちますから安心して。
さあ、次回は、それぞれのタイプの具体的な愉しみ方をご紹介します。お楽しみに。