3月21日。三ツ星レストランで経験を積んだシェフ、フレデリック・アントンを迎えた新生「プレ・キャトラン」。ワインや食関係のジャーナリストが続々とテーブルにつく。日本文化会館館長の磯村氏の顔も見える。主催者の厳かな挨拶を機に始まったのが、「ジャパン・プレスティージュ・SAKE・アソシエーション」の会。
日本が誇る伝統の酒と、これまた、本格的なフランスの伝統料理を組み合わせ、相性を楽しもうという、なんともゴージャス、かつ、画期的なイベントだ。こういう試み、パリで行われるのは初めてというから、参加者の目、いや、舌も、期待に膨らみっぱなしという感じ。
料理と日本酒のリストは以下のとおり。
1.手長えびのバジル風味=「春鹿」大吟醸しずく酒
2.温製ウニのセロリ風味=「若戎」純米酒
3.カニの蒸し物、グリーンアスパラとキャヴィアのジュレ=「浦霞禅」純米酒
4.的鯛のムニエル、フレッシュトリュフとケッパーソース= 「大山」特別純米酒
5.子鳩のポシェ、クスクス添え=
「酒呑童子」山廃純米酒 燗
6.ロックフォールチーズ=「司牡丹」大吟醸しずく酒
7.フロマージュ・ブランとイチゴのデザート=「開華」純米吟醸酒
8.エスプレッソ、トリュフ生クリームかけ= 「鳴門鯛」吟醸
いやはや、贅沢というか、意外というか、日本では考えつかないような、組み合わせ。参加者の感想で印象的だったのは、ロックフォールと司牡丹の組み合わせ。さすが酒盗のお国柄。独特な風味のベストマッチとか。さらに、トリュフ風味のエスプレッソに吟醸酒というのも、斬新なアイディア。日本酒に先入観のないフランス人ならではの新しい楽しみ方かも。
「こんなに種類豊富だなんて」と驚く人続出で、初めての試みは、どうやら成功のよう。日本酒の未来は明るいぞ。
6.ロックフォールチーズ司牡丹」と大吟醸しずく酒
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