エスニック料理/食にスポットをあてた旅

モンゴルの草原暮らしの食生活【3】(3ページ目)

モンゴルの草原で出会った小麦粉料理はシンプルだけれど記憶にしっかりと残る味。魚料理のレシピもご紹介。

佐藤 わか子

執筆者:佐藤 わか子

世界のおうちご飯ガイド

気持ちが詰まった思い出の魚スープ

モンゴルでまさか魚料理が食べられるとは思わなかったのだが、幸運にも魚料理をいただく機会に恵まれた。というのも、ホームスティ先のゲルへは都心部に住む5人のモンゴル人とともに向かったのだが、そのなかのひとりの男性が、ゲルに着いてから草原の川へ数時間かけて向かい、ワタシのために徹夜をして魚を釣り、男の料理を披露してくれたのだ。このことを知ったときにはおもわず涙がじわり。思い出深い料理となったので、ご紹介をしたいと思う。
魚料理
魚と野菜はモンゴル産を使い、味は海外産のスパイスでアクセントを。材料は小さなナイフで手際よく処理されていく。

釣れたのはサケ科と思われる魚が2尾。20cmほどのものとそれより少し小さいもの。これ使ってご自慢のスープを作ってくれた。
まずはナイフで頭をおとし、オナカを開いて内臓をとる。頭とオナカをキレイに洗い、これで魚の下処理は完了。その他にじゃがいも、人参、玉ねぎ、にんにく、唐辛子と、なんと米、ローリエ、ピクルス、ロシア産のスパイスミックスを加えるのだ。
ウランバートルのスーパーでは国外の食材が手に入り、都心部ではこれらを使ってさまざまな料理が作られているのだが、これもそのメニューのひとつなのだろう。新風が吹き込まれた料理である。

魚のスープの作り方

魚料理の作り方
そのまま食べたり料理に使われたりと、ロシア産のピクルスはモンゴルでは大活躍(写真右上)。ロシア産のスパイスもモンゴルの伝統料理ホルホグに使われるなどいまや市民権を得ている。(写真右下)

・まずは鍋に水を入れて沸騰させ、じゃがいも、人参、玉ねぎ、魚の頭、唐 辛子、ローリエ、スパイスミックス、塩、こしょうを入れて煮込む。

・しばらくしたら魚を入れ、魚に火が通ったら取り出す。骨、皮などをとり、身だけを分けておく。

・米を入れてフタをし、しばらく煮込む。

・米がやわらかくなったらみじん切りにしたにんにく、ピクルス、魚の身 の部分を加え、フタをして再び少し煮る。

・最後に玉ねぎのみじん切りを加え、火を止めてできあがり。

次はモンゴルのお酒のご紹介。

■モンゴルの食紀行INDEX
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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